猫乃わん太とVRMMO配信

水城みつは

VRMMO配信回

「こんばんわ~ん、ぬいぐるみ系VTuber、猫乃わん太わん」


◯ [ばんわーん]

◎ [おおきい?]

◆ [え、え?]


「なんとなんと、今回は企業案件でフルダイブVRMMOの中から配信なのです」


◇ [うらやま。ベータテスター外れたんだよな]

◯ [配信標準実装だっけ?]

◎ [初企業案件おめでとー]

◆ [わんたきゅんがメジャーになっていくー]


「応募してないけど、当選通知と共にヘッドセットが送られてきたんだよね」


◆ [ふぁっ、それ大丈夫?]

◯ [いやいやいや、なんで応募せずにあたってるの]


そう言われても送りつけ詐欺かと思ったら本物だった。

欲しい物リスト公開はしていないけど、時々いろんな物が届くんだよね。


◎ [けど、企業案件って取るのむずかしいんじゃ]


「ヘッドセットが大きすぎて入らなかったの問い合わせた時に『配信どうですか?』って」

ついでに、種族もちょっと修正してもらって今の姿になった。

「獣人の種族の一つで、パウリ族になるらしいです」

サイズが1メートル弱と3倍ぐらいに大きくなったけど、それ意外は現実リアルとほとんど変わらない姿だ。

現実リアルのボクの姿を気に入ったデザイナーが新しい種族の一つとして実装してしまった。


「では、そろそろこの世界について見ていくよ」

そう言って、ボクの周り360度が見渡せるようにカメラを動かした。


◯ [なにもない]

◆ [なにもないね]

◎ [草w]

◇ [確かに、何もない草原が広がってるだけだ]


「スタート位置は始まりの街かランダムか選べて、ランダムにしたんだ。

ランダムだと、何と世界のどこかから始まります」


◎ [おー]

◯ [ちなみに、世界の広さはリアルと同じくらいと謳われてる]

◇ [陸地の広さが約1億5千万平方キロかな]

◯ [ベータの募集人数1万人だから、誰かに会うには最低100キロ……]


「あー、世界って広いね……」

地平線の向こうに沈みゆく夕日を見ながら、ちょっとたそがれた。











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猫乃わん太とVRMMO配信 水城みつは @mituha

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