28.エピローグ
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---200年後---
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お花畑
♪ラ--ララ--♪ラー
「旅人の方ですか?」
「あ、はい…」
「お花を踏まないでね~ウフフ」
「あ、すいません」
♪ラ--ララ--♪ラー
ある日…2人のカップルが一面の花畑に訪れた
「ねぇ…手をつないでも良い~?」
「あ、あぁ良いよ。どうしたんだい?」
「なんとなく手を繋ぎたい感じ~ウフフ」
「見たことの無い石造が沢山あるね…」
「そうだね~ココって何だったんだろーね~」
「この林道は良い香りがする…花の香りかな?」
「あ!向こうにお花畑がある~早くいこ~」
「うわ!?スゴイ一面の…花だ」
「わ~いウフフ~」
「あんまり遠くには行かないで」
「すご~~い!ど~ん」
「花を荒らすなよ?」
「ねぇこっちにおいでよ~大の字になって横になってみよ~よ~ウフフ」
「よっこら」
その様子に気付いた魔女は愛の歌を歌いながら歩み寄った
「♪ラ--ララ--♪ラー」
「ハッ!!あれは…わたしの愛しの人」
「やっと…やっと…うぅぅぅぅ」大粒の涙が頬を伝う…
「行かないと…あれ?」
「昔のわたしも居る…」
鳥が鳴く声…羽ばたく音…
蝶がひらめき…次の花へと…また次へ
それはこの世界のことわりだった
---なんだか時間を忘れるね---
---そうだね~ウフフ~---
---手を繋いでも良い?---
---良いよ---
---なんかすごく幸せな感じ---
---心が満たされる感じ---
「あれ?泣いてるのかい?泣き虫だなぁ」
「どうして涙が出るんだろ?悲しくないのに」
「さてと…」
「私ずっとココに居た~い」
「え…あ…うん」
「ねぇ、あそこの瓦礫は何だろ~う」
「あれが…元々は魔女の塔だったのかな?」
「シッ!!何か聞こえる」
魔女は200年待った愛しの人を見て歩み寄る
「騎士とわたし…うぅぅぅぅ」
「騎士はわたしの愛しの人…今会いに行くの」
「騎士ぃ!!200年待ったんだよ~」
「ねぇ~騎士ぃ~」
魔女は歩み寄るその足元からサラサラと砂の様に崩れ
その2人に声が届くことは無かった…
魔女の想いは成就し愛は紡がれる
「アレ~おかしいなぁ~歌が聞こえた気がするんだけどなぁ~…まぁいっか~ウフフ」
「涙が沢山出てるけど大丈夫かい?」
「どうしてかなぁ~止まらないの~」
「だっこしてあげようか?」
「うん!だっこ~ウフフ」ぎゅぅぅぅぅぅ
「もう少しここに居ようか」
「ねぇねぇずっと一緒に居ようね~」
「あぁ…良いよ」
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--- Fin ---
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あとがき
この作品は今から10年以上前にSS掲示板に投稿したのがきっかけでした
当時は小説の書き方も何も知らないで勢いで投稿した物語でした
でも表現したかった事は今も変わらず同じです
まずこの作品で表現したかったのは「夢幻」という世界の事でした
その世界の中で愛を紡いで行く物語を書きたかったのです
最後まで読んで下さった方ならお気付きかも知れませんが
魔女が待った200年の愛はそれが成就した時にすごく物足りない感じになったと思います
その愛はエルフに受け継がれて居たり
僧侶がその役を受け継ぐ形になったり
愛を紡いで行くと言うのがテーマになって居ました
この作品は続編が沢山有って…それらの愛がどうしてそうなったのか?というのが
徐々に明かされて行く内容になって居ますので引き続き続編を楽しんでいただけると嬉しいです
ここまで読んでいただきありがとうございました
「魔王は一体どこにいる」 ジョンG @yukikudo
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