大量生産され、たやすく破棄される命

人類が全滅した後の廃墟で、お掃除ロボットが延々と働き続けている光景を眺めるような印象の作品でした。

オリジナルが出て来ないのに(そもそも存在しているのでしょうか)健気にも与えられた役割をこなすクローン。
SFが好きなのでこの設定だけで胸がざわざわしますし、白米が美味しく食べられます。

「スイッチまでもがクローンを必要とするかのように」
この文章が特に好きでした。

クローンが簡単に消費される世界観でも、彼らは必要ではあるんですね。
ゲームで念のために残しておいたセーブデータのように、一生使われることはないかもしれないのに。