第5話 協力

 僕はテル・テルボウズ国を抜け出し、再び象が戦っている軍勢へ向かった。

 戦地には大量の剣の音が鳴り響いていた。

「よお、象。状況的には...うん、良くないようだね。」

 まだまだ全然倒しきれてなかった。まだ何万人もいる。

「いやー、この量は無理だよ。いくら一人一人が弱くても。」

 全くその通りだ。

 そこで僕はいい作戦を思いついた。

「ある作戦があるんだけど、聞いてもらえるか?」

 その"作戦"とは、

「1.オ・サカーナが地面にパンチをして、響き渡らせて強さを知らせる。

 2.強さを知った軍隊たちは、オ・サカーナの仲間になる。

 3.最後にテル・テルボウズを倒し、テル・テルボウズもオ・サカーナの仲間にさせる。」

 というものだ。

「はあはあなるほど。じゃあ早速地面にパンチしてみろよ、オ・サカーナ。」

 なかなか乗り気だなあ。もう少し反論があっても良かったんだけど。

「じゃあパンチするよ。承知の上だと思うけど、結構地面揺れるから気を付けてね。」

 パンチした瞬間、地面にはとてつもない壮大な音が流れた。今までに経験したことないような音で、正直こんなに揺れるとは思わなかった。地震でいったら、震度7を超える揺れだったな。

「ファ!?なんだ、地震か!?」

 そりゃあそうなるよね。何も知らない軍勢の人は。

 軍勢の人は全員地面に這いつくばって耐えていた。

「はっはっは...今の地震は僕が起こしたんだ。」

「き、貴様...!許せん...」

 そこでさらに脅しをしてみることにした。

「ほほお?そんな言葉づかいを僕に対してするのか。ならば、全員消えろ。」

 と言って、手から大きな炎を出してみた。スキルでは習得していないのになんでこれが出せるのかというと、これは偽造の炎で触れても痛くないんだ。ただ脅すためだけだな。

「す、すみません!もうやめてください!」

 あっさりと脅しに引っかかったな。逆に、脅しに引っかからなかったら、どうしようかと迷っていたところだったよ。

 そこで、僕はついにこう言った。

「そんなにやめてほしいなら、僕の部下になるのはどうだ?今見てもらった通り、僕は強い。あのテル・テルボウズに、余裕で勝てる程度の力を持ってる。」

「なに?テル・テルボウズ様は偉大だ!だからお前の部下になんか...」

「黙れ。オ・サカーナ様、分かりました。全員、あなた様の部下になります。」

 少し強制的ではあったが、リーダーの人のおかげで無事、部下にさせることができた。

 さあ、残るはテル・テルボウズ...お前を倒してやる...

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気づいたら魚になってたんだけど。 すごい魚を生み出した人 @sakana_play

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