短編86話‐2  数ある振り回しまくりアンラッキーセブン、の次の日

帝王Tsuyamasama

短編86話‐2  数ある振り回しまくりアンラッキーセブン、の次の日

「んぐ~みてみふぉこのあざやくぁなひこうふぉーむぐーすぴすぴ」

「雪伸あそぼー!」

「おおずぉらはおれのもぺちぺち、ぺちぺち? っていででで! ぺちぺちやめぇーい!」

「雪伸遊ぼう!」

 せっかく大空を我が手中に収め、飛び回っていた夢を見ていたというのに、両ほっぺたぺちぺち攻撃で、目を覚まされてしまった。もはやぺちちちちっていう高速ぺちぺちだけど。

 きっと有澄は、全日本ぺちぺち選手権で優勝したんだろう。

「へいへい遊びましょうね、ごはん食べてからな」

「今日は昨日の続きするぞ!」

「食べてからなぁ」

 昨日の続きとは、昨日は結局俺の家で遊ぶことになって、いろいろボードゲームとかで遊んだが、バックギャモンの15ポイントマッチ先に15点到達戦をしている途中で解散となった。

 現在の戦況? 3‐12でピンチ。

 俺の負けが濃厚だが、俺の両ほっぺたがアンラッキーセブンされて目が覚めてしまったので、体を起こすことにした。

 長そで白色シャツに灰色のベスト、そして薄ピンクでひざくらいのスカート装備だった。

(……俺のほっぺた的には、アンラッキーセブンな朝かもしれないが……)

 こうしてまっすぐ七福有澄さんが見てくれているのは、心がこもっているからというのも、よくよくわかっているので……許してやろうっ。

「有澄は眠たくないのか? 七時台にここに来ているってことは、相当早く起きてることになるだろ?」

 よくよく考えれば、逆の立場だった場合、いくら有澄のためとはいえ、毎回六時台に起きれるかと言ったらう~んだよなぁ。

(んぁれ?)

 急に勢いがなくなったぞ有澄。

「昨日は、あまり眠れなかった。雪伸に会えると思うと、会いたすぎて」

 いつもなら早く遊びたいからで、済まされそうだが……。

「俺も有澄と遊びたいから、ちゃんと目を覚ましたぞ」

「遊ぼうっ!」

 昨日までの笑顔よりも、もう一段かわいく見えるのは、きっと気のせいじゃないんだろうな。

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短編86話‐2  数ある振り回しまくりアンラッキーセブン、の次の日 帝王Tsuyamasama @TeiohAoyamacho

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