旧友
帝京ゲームズが選んだ10人の警察はいずれも身体能力が非常に高い。
それこそ陸上の金メダリストとほぼ同等の速さを持ってたりする。
「そんな人たちが10人もいるなんて勝ち目がないじゃん。」と思う人はいるかも知れない。
けど、攻略方法は存在する。
それはー遊園地の中心部にあるお知らせセンターだ。
あそこだけは警察は何故か誰も行かない。
まあ正確に言うと行かないではなくて行けないんだが、そこんとこは置いといてくれ。
まあそれを知ってたとしてもお知らせセンターの位置を知らなければ意味を成さないが。
俺ははなっから真面目にケイドロに興じず、スタミナを温存するために最初っからお知らせセンター方面に逃げる。
他のプレイヤーなど知ったことではない。
俺は聖人君主様じゃない。
俺は自分1人でも生き残ればいいと思う。
馴れ合い全滅つまり全員捕まるよりわ。
アナウンス〈アーユーレディー?スリー、ツー、ワン、スタート。〉
スタートした瞬間一気に俺は中心部に駆けていく。
思ったよりこの身体の身体能力が高かったのは嬉しい誤算だ。
お陰で余裕でお知らせセンターに辿り着けた。
はい、これで生存確定。
そう思いお知らせセンターに入った俺は驚いた。
ゲームマスター、王野氷がいたからだ。
(何故王野がここにいる?)と疑問に思っていると王野が話しかけてきた。
王野氷「やはり、あなたはここに辿りますか、旧友、いえ野薔薇傑。
久しぶりに談笑でもしますか?
お互い暇ですから。」
なるほどこの身体は野薔薇のものだったのか。
道理で身体能力が高く、運が悪い訳だ。
野薔薇はクラウンゲームだったら珍しい自力で生き残れるNPCだ。
面白い、本当に。
そうして俺はケイドロが終わるまで王野と談笑して残り時間を過ごした。
………………………………………………………
後書き ようやく主人公の名前出せたー。
いや、アレだよアレ。
出すタイミングがなかったんだよ。
キャラクター紹介書いときゃ良かったかも。
クラウン・ゲーム 黄昏(旧初心者) @moun10
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