漢字アンラッキー7

スロ男

漢字博士登場! の巻


 七

七 七


👨‍🎓「儂が漢字博士じゃ。今日は上の漢字ラッキー7について勉強しよう」

🧝🏻‍♀️「よろしくお願いします。生徒役のエルフィン・ドール・ソレナラバです」

👨‍🎓「さて、件の漢字は一般的には『喜』の草書体が元になった俗字といわれておる。そのため読み方も同じ、キ・よろこ(ぶ)じゃ」

🧝🏻‍♀️「草書体というとなんかぐしゃぐしゃっと書き散らかしたような字ですね」

👨‍🎓「早く書くために簡略省略化がされているから日本人なら読めるかというとそうもいかない。難しい字なんじゃよ」

🧝🏻‍♀️「ハハハ! きちんと書かれた漢字ですら読めない人も多いんじゃなくて? ……失敬、多いんじゃないですか?」

👨‍🎓「今時の若者は、なんていう言い草は古代ギリシャの時代から言われてたというし、そもそも、小説のような女子供が読むものを云々という言説も昔はあったというし、まあ一部のインテリを除いて日本人は昔っからこんなもんじゃった。近年の問題はむしろインテリが見当たらないことかもしれんの」

🧝🏻‍♀️「…zzz」

👨‍🎓「こらッ! 寝るな、エルフ! スリザリン行きだぞ!!」

🧝🏻‍♀️「はっ。スリザリンは嫌だスリザリンは嫌だ!!」

👨‍🎓「話をもどして、この『㐂』という字じゃが七が並ぶめでたい漢字だということで、七十七歳を祝うことを喜寿と呼んだ由来でもあるらしいぞ」

🧝🏻‍♀️「

     じゃあ㐂寿じゃん

👨‍🎓「うっせんだよ、この! この! 余計なこというからアンラッキー7のスペースなくなったじゃねえか!」

🧝🏻‍♀️「嗚呼痛ひ。やめてくださひやめてくださひ死んでしまゐます!」

👨‍🎓「では次の漢字じゃ」


 七

七 八


👨‍🎓「これはアンラッキー7という漢字じゃ。手前で止まるのではなく、ひとつ行きすぎる。ここに様式美があるんじゃな」

🧟‍♀️「あー……うー……」

👨‍🎓「あ、噛まないで!」




🧟‍♀️「……かゆい…」

🧟‍♂️「……うま……」

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