成人向け漫画ではよくある設定なのですが
小説という媒体と、
作者がこの人である、という要素が
背徳感という名の愉悦をさらに別なものへと変えていく
読者の心理を揺さぶる仕掛けとなって迫ってきます
家族の形というものを客観的に見たときに
この家族は、結構異質でもあると思います
しかし、主人公にとってはこれが唯一の家族
もとより、他の人生など体験することのできない彼にとって
これが唯一の家族の形なのです
漫画だったら決して感じない種類の感情が
この作品を小説という形態を纏って世に出たことの
必然性と個性を改めて突き付けます
読み手によって、どんな切り口が垣間見えるのか
その感想を、大いに期待したい作品でした