この作品の優れた所は、世界観とキャラクター達です。
世界観は天稟と代償という異能を使うには代償を支払う必要があるというDARKER THAN BLACK的な仕様となっていて、戦闘で異能を使用する際に代償も考えて戦う必要があり、頭脳戦になっていて厨二心がくすぐられるし、シリアスになりすぎないから心の弱いオタクでも安心出来ます。
そして、キャラクター達ですが、若干病んでいるヒロイン達や他のサブキャラクター達もとても魅力的ですが、何よりも主人公がとても素敵です。
どうしてシリアスになりがちな世界観にこのオタク(主人公)がいれば、読者もキャラも笑顔になる、そう思わせてくれる所が推せます。
そして、弱い異能やデメリットの大きい代償も乗り越えて頭脳で戦う点もカッコいいです。
シリアスもコメディも優れた作品なので、ぜひ読んでください。
能力には全て、代償が付きまとう。
この物語にとってのコンセプトであり、力あるものはそれだけのリスクを持つことになるという決まりでもあります。
良くも悪くも完璧ではない能力で、さまざまなバリエーションを見せてくれる本作。
能力を使った工夫も凝らされており、世界観も理解しやすいです。
主人公であるイブキは根っからのオタク。
推しのためならえんやこら。
山あり谷ありなんのその。
要するに、ちょっと残念だが、それ以上に魅せ所の多いイケメンくんである。
対して、その周りで鮮やかに色づく女性キャラたちの華やかなこと。
皆さん、よりどりみどりですよ。
(推しの色は何色ですか?(私は白黒です))
どの子にもこれと分かる個性があって、文字からイメージカラーが溢れてくるほどです。
色んな女性キャラを楽しみたい方にも、かなり向いている作品だと思います。
読みやすさ、基盤となる文章力、ストーリー構成。
キャラクターの魅力や世界観、全てにおいて素晴らしい物語でした。