アンラッキーな、ナナちゃん❤

たから聖

第1話 ボク、アンラッキーなナナちゃん❤

そう…それは深夜の出来事。


時計の針が12時を指した頃、陣痛がやって来た。

初産ういざんであるケイコは…


父親が誰かも分からない赤子あかごを今、産もうとしていた。


ケイコは現在18歳。

男遊びを楽しみながらも快楽に溺れて避妊をしてなかったのだ。


段々と大きくなるお腹……



周りにも打ち明けれずに1人で生きてきたケイコ。

内心思っていた。


「「この子さえ居なければ…私はいつも自由なのに。」」

強い苛立ちを感じながら、そして

こんな子死ねばいい!!



と妊婦らしからぬ風貌も手伝って

いつしか、ケイコは

遊び仲間からも見捨てられた。





お腹痛い。




陣痛の激しさは、ケイコの美しい顔を歪めた。

陣痛の間隔も数分置きになってきた。



時間は深夜だ。誰かに助けて貰わなくちゃ。

だが、、、遊んできた男達は…ケイコの急な頼み事を

ことごとく無視したのであった。



最後の頼みの綱……あまり遊んでなかった男友達ショーヘイが

ケイコの為に慌てて駆け付けた。


ショーヘイはケイコに

優しかった。



『頑張れケイコ!!』と

励ましてもくれていた。出産間際に産婦人科へ辿り着き、


ケイコは…

ショーヘイに見守られながらも無事、出産することが出来たのだが


??





どうも助産婦の様子が変だ?!



ケイコは……まだまだ落ち着かない荒い息遣いを整え出す。


ショーヘイも赤ちゃんを見て固まっていた。




「「ケ……イコ」」

口ごもるショーヘイに疑問を持つケイコだったが?




時は6月6日の丑三つ時。

ケイコは…赤ちゃんに名前を付けた。



ラッキーな事ばかり起きる様にと

「「ナナ」」と名付けた。



『ナナ〜❤ナナちゃ〜ん。ママでしゅよ〜❤』




ショーヘイは…ゴクリと唾を飲む。

助産婦の赤ちゃんを抱く手は震えている……。





と……その時……。



『よぉ!!かーちゃん!!』



ケイコは…聞きなれない声にギョッッとする。



そろそろっと…助産婦の方を見てみると、


そこには……






紅く紅く光る目に、頬まで避けた口に鋭いキバを持つ悪魔の子が

この世に産まれてしまったのだ。



ケイコは思わず悲鳴をあげる!



だが、ナナちゃんは…高笑をしながら





『ボクを産んだママ❤後で食べてあげるよ!そこの野郎もよ。ケケケ!』




ひぃ!!と……助産婦がナナちゃんを床に落とすと、

鈍い音がした。



【ゴンッッ】



と……落ちたと同時に笑い出すナナちゃん。



小さな悪魔が、ユラリと立ち上がり避けた口を大きく開けて



助産婦を丸呑みした。



「「バリバリ」」

「「ムギュッッ!!ゴックリ!」」




動けないケイコ!

そのまま食べられそうになるが、


ショーヘイがナナちゃんに包丁を持って立ち向かった。





悪魔の子ナナちゃんは……

ショーヘイをも食べてしまった!




迫り来る悪魔の子……

逃げられないケイコ……



ケイコは…懇願する。



「「ゆ、、、許して!!ごめんなさい!!わ……わたし!ひぃ!」」




ナナちゃんは笑顔でケイコを見下していた。





【お前なんか!死ねばいい!!】








数分後……



骨までしゃぶり尽くされた身元の分からない頭がい骨が

三つ並んでいた。



ケイコの初体験は…7月7日の七夕の日。


16歳の時だった。







の選択さえミスら無ければ……





悪魔の子……ナナちゃんは…

今日も人肉を求めて、



1人さまようのであった。







~BAD END~

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アンラッキーな、ナナちゃん❤ たから聖 @08061012

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