第49話 第一章終幕
アルスガルド王国に対する侵略戦争は、ユーザリア帝国が引き起こした暴挙でありました。しかし、戦況は思わぬ展開を見せたのです。ヒビキの戦姫達、わずか11名に過ぎない彼女たちが、帝国軍主力軍団約1万4000名を打ち破り、無力化することに成功したのです。正に一騎当千。驚異的な勝利により、彼女達の働きは、勇気と英知にあふれた戦士達の間で語り継がれるこになるでしょう。
帝国軍右翼と左翼を担う軍団は、それぞれ約8000名の兵士たちで編成されていました。しかし、アルスガルド王国は、ヒビキの提案により、全軍を右翼と左翼に分けて、それぞれ約10000名で対峙したのです。王国軍は、兵力差によりこれを打ち破り、見事に勝利を掴み取ったのです。
一方、帝国軍団長であり、貴族でもある悪魔ルーナスは、自らの野望を達成するため、帝国と王国を支配しようと企んでおりました。ルーナスは、帝国軍を率いるとともに、自らも戦場に立ち、帝国と王国の争いを煽っていたのです。
しかし、ヒビキはルーナスの真の姿を見抜き、彼を倒すことを決意しました。ヒビキは、SR戦姫のシノブにルーナスの討伐を命じ、その任務を果たすよう指示を与えました。シノブはルーナスを追跡し、倒すことに成功します。更に、ヒビキや剣聖アマーシャ、賢者ジュリアの3名は、ルーナスの眷属である悪魔オプスをも打ち破り、戦争を終わらせることに貢献したのでした。
この戦争は、多くの人々に深い傷を与えましたが、同時に、ヒビキたちの勇気と決意が未来に希望を与え、平和と繁栄をもたらしたのでありました。
――――
「ヒビキ君。君のお陰でこの国は救われた。改めて礼を言う。本当にありがとう。」
「侯爵様、私一人の力ではありませんよ。アマーシャや、ジュリア、王国軍の皆さん。どの方々が欠けてもこの戦での勝利はできませんでした。それ程に厳しく、大変な戦いだったと思います。」
「あぁ。君の言う通りだね。アマーシャ君、ジュリア君。本当にありがとう。」
帝国の生き残った兵士約2万人は、キテマラ侯爵(ルーナス)の死により指導者を失い、全軍の半数以上が戦闘不能の状況に陥った。士気は落ち、統制が乱れ、降伏を余儀なくされたのである。リッテルバウム侯爵の勝どきが響き渡り、それによって戦争は終わりを告げたのである。
それから、帝国は王国に敗北したことを公式に認め、両国の首脳達が平和的に会談を行った。帝国王からの謝罪と大規模な戦後賠償金の支払いによって、帝国の崩壊は回避された。兵士達もやがて解放され、故郷の地を踏むことができるようになるであろう。また、帝国の飢餓問題は王国が貿易を開始することで解決策が見いだされた。これからは、王国と帝国が友好的な関係を築くことが期待される。
今回の騒動は、悪魔が陰で操っていたことが原因だったが、帝国内では国王と大臣が責任を取り、引責辞任することになった。新国王には、王子であるアルバト ・ ウル ・ ユーザリアが指名された。アルバト王は知略に優れた誠実な人物であると聞くため、帝国の今後の統治に対する期待は高まっている。
(ピコリン!)
「あっ、レベルが上がった?」
「ヒビキ様、私もです。」
名前 ビビキ
真名 北条 響
年齢 18歳
性別 男性
種族 人間族
ジョブ スマホマスター (ランク外)
冒険者ランク D
レベル 50 → 58
HP 130 → 170 (+290 )
MP 110 → 150 (+200 )
AT 115 → 155 (+240 )
MAT 110 → 150 (+40 )
DEF 110 → 150 (+280 )
MDEF 110 → 150 (+280 )
DEX 115 → 155 (+40 )
INT 120 → 160 (+40 )
AGI 110 → 150 (+240 )
顕現コスト 60
スキル スマホ召喚 ・ 異能アプリ ・ スマホフィルター ・ 戦姫解放 ( SR ) ・ 通販サイト ・ ストレージ内アイテム解放( SR ) ・ 修練共有
名前 ジュリア
年齢 26歳
性別 女性
種族 エルフ族
ジョブ 賢者 (SSR)
冒険者ランク E
レベル 23 → 45
HP 132 → 242 (+100 )
MP 173 →305 (+240 )
AT 100 → 188 (+40 )
MAT 155 →287 ( +120 )
DEF 98 → 186 ( +140 )
MDEF 128 → 238 ( +140 )
DEX 100 → 188 (+20 )
INT 153 → 285 ( +100 )
AGI 99 → 187 ( +120 )
スキル 連続詠唱×6 魔法解析
新規取得魔法 トルネード ・ エクスプロージョン ・ ライトニングボルト ・ アースクエイク ・ グラビティ
「俺は、能力向上の補正値が全部5ずつ上がってるぞ。最初の頃は1ずつしか上がらなかったのに…。」
「団長、良かったね。あの頃は、私も気の毒に思ってたよ。団長は、もしかしたら大器晩成型かもね?」
「確かにそうかも知れないな。ジュリアも凄いレベルの上がり方と、能力値だな。」
「えへへ。ヒビキ様のお陰ですよ。」
「あの…。ヒビキ君。この子は?」
「アマーシャ。彼女は、ジュリア。訳あって俺の従者を務めているんだ。」
「そうか…。先程は助けてもらって感謝してる。でも、もう剣を握れないと絶望してたとこだったから、完璧に治してもらって感動したよ。もう天にでも昇る気分だ。」
「いえ、いえ。私は、ヒビキ様に言われて必死にやっていただけですから…。」
「ああ。そうだ、ジュリア。彼女は、アマーシャ。剣聖であり、俺の数少ない友人の一人だ。」
「団長。友達はアマーシャさんしかいないでしょ?見栄をはらない。」
「こら!ナビィ、なに勝手にバラしてるんだよ。」
「あはは…!」
笑いの渦の中、俺達の戦いは終わった。これからは、また冒険者としての茨の道が待っているだろう。父ちゃんも母ちゃんも成し遂げられなかった冒険者の頂を目指して、俺は更に歩を進めて行くだろう…。俺は、もう一人じゃない。ジュリアやアマーシャ。そして、ナビィや戦姫達。みんながいれば、きっと乗り越えられると信じている…。
―――― 一章 終幕 ――――
ランク外の最弱職《スマホマスター》が実は最強だった話。 飛燕 つばさ @hien_tsubasa
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