第48話 ユーザリア帝国との戦い⑧
「北条 響が発動する!スキル『ストレージ』!」
「FFWのSR装備品を顕現する!」
名前 ソニックブレイド
ランク SR
レベル 150( MAX )
補正値 AT +200
機能 剣術の素質 (レベル2) ・ 真空斬
名前 ソルジャーコート
ランク SR
レベル 150 ( MAX )
補正値 HP +250 MP +160 DEF +200 MDEF +200
装備スキル 温度調節 ・ 防汚 ・ 自動防御 ( 不意打ち時)
名前 ソルジャーブーツ
ランク SR
レベル 150 ( MAX )
補正値 AGI +200 DEF +40 MDEF +40
装備スキル 疲労軽減 ・ 瞬足
名前 天使のイヤリング
ランク SR
レベル 150 ( MAX )
補正値 全能力値 +40
装備スキル 修練の奇跡 (上限100レベル)
俺は、ナビィが事前に準備していた装備品を、そのまま選択して顕現させた。これまでの装備と入れ替わりとなり、自動的に装備されていた。
「ん?お前、今一体何をした?」
悪魔オプスは、俺の変身ぶりに気づいて声を発する。一瞬で装備品が一掃されたので無理もない。俺は、装備品の補正による能力の変化を一瞬で体感することになった。
(これは、凄い…。これまでとは全く違う。更に強くなったのを実感できるぞ。)
装備の交換後のステータスをチェックして見よう。
HP 130 (+290 )
MP 110 (+200 )
AT 115 (+240 )
MAT 110 (+40 )
DEF 110 (+280 )
MDEF 110 (+280 )
DEX 115 (+40 )
INT 120 (+40 )
AGI 110 (+240 )
俺自身の基礎能力値は、大したことは無いが、装備品による補正値のお陰で能力値がかなり上昇していた。悪魔オプスの能力値と互角程度にはなったのだと思う。
「ヒビキ様!アマーシャさんの回復終わりました。元通りになりましたよ。」
「流石だ。ジュリア、良くやったな。」「アマーシャ。後は俺に任せてくれ。」
「ヒビキ君。済まない。頼んだよ。」
俺は、再びオプスに挑む為に剣を構える。
「ほう…。懲りずに戦うか。あの娘と同じ運命を辿るだけだ。まあ、いい。やって見るがいい。」
「オプス!行くぞ!」
俺は、全力でオプスの間合いに入り込む。補正値が大きく上昇したことで移動スピードがかなり速くなったのを実感する。
(やはり凄いぞ!)
「何っ!?」
オプスも想定する速度を超えての移動スピードに驚いたようだ。
「やぁ!」
Zan!
「クッ!」
俺の攻撃は、僅かに外れるがオプスの皮膚を掠めて、腕から血液が滲んでいる。オプスは、反射的に後方へ下がり距離を取った。
「あっ、そういえば。お前は、さっきまでかなりの深手だった筈だ。そうか、その回復力は再生スキルか…。」
「気づいたか。私を倒したければ再生する前に殺すしかないよねぇ。無理だと思うけど。うりゃ!」
Keen!
オプスの反撃が開始する。双方、剣での斬り合いが始まる。かなりの速度で攻撃の応酬が繰り広げられている。
(案外、余裕あるぞ。相手の攻撃に対応できるし、打ち負けることもない。)
最初に対戦した時と打って変わって相手の攻撃に怯むことが無くなった。それどころか剣技では、こちらが勝っているような感じすらしている。
「クソッ!キサマ、一体何をした。さっきとは別人の様だ。」
「散々最弱職と馬鹿にされてきたが、成長しているんだぜ。俺も。」
「瞬動!」
Keen!
俺は、一瞬相手の動きを見失う…。しかし、ソルジャーコートの装備スキル『自動防御 (不意打ち時)』が作動して反射的に身を守る動作を取った為に、攻撃を上手に受け止めることに成功した。
「何だと!?あれを見切ったのか。」
「これは、不意打ちに対する自動防御のスキルの効果だよ。ああ、それが瞬動か。そのスキル、俺も偶然だけど使えるんだよね。」
「馬鹿な…。」
ソルジャーブーツには、瞬動のスキルがあったことを思い出す。
「瞬動!」
Zun!Zaku!
「うぐぁ!腕がぁ!」
「ああ。なるほど…こうやってアマーシャを。チートなスキルだね。これ、使ってわかったんだけど、リキャストタイムがあるんだね。ゲームみたいだ。」
「クソッ!ごちゃごちゃと。」
再生は、徐々に始まっているが、瞬時に腕が再生される訳ではないようだ。
「人間相手にコケにされるとは、何たる屈辱…。こうなれば。ダークボール!喰らえ!」
オプスの残された手の上には、漆黒に染まった魔力の塊が表れた。シノブとの情報共有で得た情報で、ボス悪魔のルーナスが使用した『デスフレア』に近い攻撃に思えるが、規模も能力も『デスフレア』の下位版と言った所だろう。
『ダークボール』がこちらに放たれた。下位版とはいえ、魔力が凝縮されており直撃はかなり危険であろう。それならば…。
「真空斬!」
俺は、剣を上段より振り下ろすと、剣先より空気の層の様な物が前方へ飛び出して行った。
Bon!!
ダークボールと真空斬が空中でぶつかり合い爆発を起こした。
「有り得ん!有り得んぞ!こんな人間如きが…。」
(行ける!奴は互角以上だ。ここから一気に畳み掛けるぞ!)
「ジュリア!補助魔法を!」
「はい!ヒビキ様!」「アタックアップ!」
攻撃力が更に30%向上した。
「真空斬!」
再び剣先から空気の層が出現し、オプス目掛けて真っ直ぐ飛んで行った。
Shun!
「うぎゃー!いてぇー!」
見ればオプスの腹部の一部に風穴が空き、血が吹き出している。攻撃力が更に向上したことで真空斬の速度は上がり、威力も同時に向上したようだ。それでも、再生スキルにより、腹部の傷も少しずつ修復し始めていた。
「再生は、厄介だね。ならガンガン削りとるしかないね!」
「真空斬!」
「ま、待て!」「ぎゃあ!」
「真空斬!」「真空斬!」
「だずげでー!」
「真空斬!」
間髪入れずに真空斬を何度も放つ。身体のあちらこちらに風穴が空き、最後に顔面や脳天にもヒットした所でオプスの活動は停止した。オプスの身体は、やがて灰になって消滅した。
「ふぅ…。何とか勝てたみたいだ。」
「ヒビキ様!」
「あっ、ジュリア!急にな、何!?あぁ。」
悪魔オプスを倒してジュリアも気が緩んだのだろう。大胆にもいきなり抱きついて来たのである。女性の扱いに不慣れな俺は、どうしていいのか困惑してしまう…。その様子をアマーシャにも見られて恥ずかしい気分になった。
「ヒビキ君、ジュリアさん。助かったよ。ありがとう。」
「いえ。こちらこそ。アマーシャが来てくれなかったら、俺達はとっくに殺されてたよ。」
「いや、後半の君の動きも攻撃も完全に敵を圧倒していた。一体君は…。」
「ヒビキ君!終わったみたいだね!恐ろしくて遠く離れていた所から見てたけど凄かったよ。やはり、君ならやってくれると思ったよ。」
「侯爵様!あはは…。」
こうして、俺達は本当にギリギリで悪魔を討ち果たすことに成功したのであった…。
―――― to be continued ――――
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