幻のキノコを求めて

にゃべ♪

不治の病のお姫様

 昔々、とある世界に『ラーズワース』と言う国がありました。ある時、その国の姫が14歳になった頃に謎の病気にかかってしまいます。どれだけ手を尽くしても姫は良くなりませんでした。

 そこで、王様は国中にお触れを出しました。姫の病気を治せる者に褒美を出すと。国中の医学の専門家が集まって様々な治療法を施すものの、姫の病状は変わりません。それどころか、更に悪化する始末。王様は困ってしまいました。


 そんな頃、旅の吟遊詩人がこの話を聞きつけ、王様に謁見します。詩人は姫の病気を治してみせましょうと宣言します。どうやら、旅の中で何でも治るキノコの話を聞いたのだとか。

 王様は藁にもすがる思いでこの話に乗っかりました。


 支度金を得た詩人は装備を整え、キノコが生えていると言う深淵の森に旅立ちます。森に入るとすぐに不思議な白い霧が立ち込めてきました。方向感覚を見失いながら歩いていたら崖を滑り落ちてしまいます。

 更に迷い続けていたところ、ついにキノコを見つけました。無事にゲットした詩人は何とか城まで戻ります。


 キノコを煎じて飲ませたところ、姫は元気になりました。この結果に両親も大喜びです。詩人もご褒美をもらってご満悦。そして、詩人が国を出ようとしたところで、兵士に呼び止められました。姫の様子がおかしいと言うのです。


 慌てて詩人が姫のもとに向かうと、彼女はムッキムキになっていました。王様は説明を求めます。この状況に詩人も首を傾げました。

 そして、キノコのストックを見て気付いたのです。自分が獲ってきたものは万病を治すエリクサーキノコではなく、そっくりなマッチョキノコだったと言う事に。


 このキノコを食べると、筋肉がパワーアップして元気になります。それで病気が治ったようでした。マッチョになった姫は大活躍。国中にマッチョブームを起こし、国民はみんな元気になったのでした。


 めでたしめでたし。

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幻のキノコを求めて にゃべ♪ @nyabech2016

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