生徒会長が絶対に負けないラブコメディー

@Y-Yukinari

生徒会長が絶対に負けないラブコメディー

僕の名前は花室政継。しがない陰キャ学生の生徒会会計監査だ。僕のクラスメイトには、有名人がいる。彼女の名前は、花宮葵。成績よし、運動よし、スタイルよしで生徒会長をやっていて、おまけにモデルのスカウトが来ているらしい。ちなみに日本一キレイな生徒会長としてテレビの取材が来たことがある。僕からすれば雲の上にいるような人なのだが、その美貌にやられてしまった人は必ず告白をし、玉砕するらしい。最も、僕もその一人なのだが。生徒会に所属しているから関わりがないというわけではない。一応連絡先は知っているのだが、事務連絡しかない。

そんな灰色の青春を送っていたある日、流行り病で休校になり急遽、生徒会役員数名でリモート会議が開かれる事になった。

「と、言うことで今回のリモート会議を終了します。各自退室して下さい。」という会長の声で役員は足早に退室していく。(どれだけリモート会議が嫌だったんだよ。)と思いながら自らも退室ボタンをクリックしようとすると、「あ〜、政継くん今日も可愛かったー。だ~いすき!」という会長の声がパソコンから聞こえてきて画面に目を向けると、会長が僕そっくりのぬいぐるみを抱きしめて萎えていた。いや、普通にカワユイなおい。役得だなーと思いながら先程会長が言っていた言葉を思い出す。その結果、俺の思考がフリーズしていた。フリーズから溶けたらすぐに退室ボタンをクリックした。そして、最近色々あって疲れているとして今夜は早めに寝ることにした。

次の日、何故かメッセージアプリで生徒会長にデート(?)のお誘いが来ていたので待ち合わせ場所の猫の銅像の前で待っていた。因みに、今は待ち合わせ時間の一時間前なのだ。そしてちょうど一時間後に生徒会長がやってきた。

「おまたせ。ごめんね。待った?」と聞いてきたので、「いや、僕もいま来たところだから大‥丈‥‥夫」と返すと生徒会長はキョトンとしていた。なぜ、最後の方の大丈夫が跡切れ跡切れになっているかというと生徒会長の私服に見とれていたのだ。「政継くん、どうかしたの?体調でも悪いの?」と聞かれたので「あぁ、生徒会長の私服姿に見惚れていただけなので気にしないでください。」と返した。「その生徒会長っていう呼び方、やめてくれない?」と言われたので、「では、なんと呼べばいいのですか?」と聞き返すと「葵で良いよ。あと、敬語も禁止。」と、言われたので「わかった。それで、僕達はどこに行くんだ、葵?」と聞くと「まずは、映画を見に行くよ〜。」と返ってきたので生徒会長…もとい葵についていくことにした。今回は最近はやりのラブコメ漫画が原作のアニメーション映画を見ることになった。

映画上映後に近場の米国発祥の珈琲チェーン店に入ってお茶をすることにした。「政継くんって好きな人はいるの?」と葵が問いかけてきたので「いるよ。すぐ近くに。」と、返した。「ふーん。そーなんだ。」と棒読みで返ってきた。そして、最後にこのあたりでは有名なデートスポットの公園についた。「ねえ、政継くん。」と、葵さんが僕のことを呼んできたので振り返る。すると、僕の唇にキスをしてきた。そして、「単刀直入にいうね。好き。私と結婚を前提に付き合ってください。」と言われた。告白されたのだから返事をしないわけにはいかない。「もちろん。こちらこそよろしくおねがいします。葵。」と返して、俺たちは付き合うことになった。このあと俺たちがどうなったのかはご想像におまかせしようと思う。

END

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