そのとき私は「脳の操り人形」になる脳だ
そう
あのとき
なぜか
感じた脳だ
目の前にある
あの手の動き
あの指の動き
なんとも言えないあの感覚
は
なんな脳だ?
あの手をじっと見ているとき
私の意識はどこか遠のいて行くのを感じながらも
じっと見ている
意識は遠のいているというのに
なぜかしっかりとその指の動きを見ている
そして
何か違和感を感じずにはいられない
気味が悪い
なんなのだろうこの感覚は
私が私でいなくなる
そんな感覚?
いや
なぜかどこからか何か命令されているように感じる脳か
「見ろ!この指を!」
「考えろ!この動きを!」
「考えるのだ!」
何かが頭をもたげる脳か
いや
頭のどこかがひどく疼く?
いや
わからない
なぜなら
私の意識は遠のいているのだ
けれど
なぜか
感じるのだ
そして
考えるのだ
なぜなのだ
なぜ
あのとき
あんなにも
あの人の指の動きを見つめ
感じ
考え
何を得た脳か
そう
か
そうだ
そうだったのだ
脳が感じ得た脳だ
脳が考え得た脳だ
だからか
そうか
そうだった脳か
そうか
私の体は「脳の容器」「脳の入れモノ」に過ぎなかった脳か
いや
そんなことはない
ちゃんと動いていたではないか
脳に動かされて
動いていた脳だ
そう
私は容器などではない
私は入れ物などではない
私は
人形
ただの人形
あのとき
あの瞬間
あの時間
私
は
<脳の操り人形>だった
脳か
いや
脳
だ
ホオジロ
脳みる脳心(のうこ)の「くも膜下出血闘病日記」ミステリー!? 大蛇の皮をかぶったホオジロ @hoojiro1111
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