概要
夜中の散歩で出会ったのは、言葉を交わしたことのない同級生だった。
背伸びをして机から立ち上がり、ダウンジャケットを着込む。外に出て吐く息は鮮明に白い。
2月の23時。日課となった散歩に出かける。駅から離れた住宅街はとても静かだ。そして、星がやけにきれいだ。
何となく、もう少し歩いていたくて、いつものルートを逸れる。すると少し奥に、ぼやっとした光が見える。
公園だ。正確に言えば、公園に併設されたバスケットコートがライトで照らされていた。
ゴールが1箇所だけのハーフコート。誰かが黙々とボールを放ち続けている。
ボールはキレイな弧を描き、ほとんど音をたてることなくゴールネットに吸い込まれる。真下に落ちたボールを拾い上げ、元の位置に戻り、シュート。その誰かはこの作業をただただ繰り返していた。
住む世界が違うと思っていた高校の同級生がそこに居た。
2月の23時。日課となった散歩に出かける。駅から離れた住宅街はとても静かだ。そして、星がやけにきれいだ。
何となく、もう少し歩いていたくて、いつものルートを逸れる。すると少し奥に、ぼやっとした光が見える。
公園だ。正確に言えば、公園に併設されたバスケットコートがライトで照らされていた。
ゴールが1箇所だけのハーフコート。誰かが黙々とボールを放ち続けている。
ボールはキレイな弧を描き、ほとんど音をたてることなくゴールネットに吸い込まれる。真下に落ちたボールを拾い上げ、元の位置に戻り、シュート。その誰かはこの作業をただただ繰り返していた。
住む世界が違うと思っていた高校の同級生がそこに居た。
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