ぐちゃぐちゃ転生~名は体を表す異世界でぐちゃぐちゃに転生した俺はチートスキルぐちゃぐちゃで無双する~

ここのえ九護

オノマトペの戦士たち


※本作は外見や性格の描写を擬音に委ねています。ぜひ皆さんの脳内で、擬音キャラの外見を想像しながらご覧下さい。



「よし、魔王を倒す旅に出発だ! よろしくなドキドキ、メラメラ!」


「が、頑張りますっ! 私、ドキドキしてきました!」


「ハッハッハ! 魔王だろうがなんだろうが、このメラメラに任せておけ!」


 こうして、俺たち三人の旅が始まった。

 世界を狙う〝魔王どろどろ〟を倒すための、長い戦いの旅だ。


「平和なんてどうでもいい。最強の勇者ぐちゃぐちゃを斬る……それだけが、バラバラの名を持つ私の宿命です」


「へぇ? 私の拳をまともに喰らって死なないなんて、なかなかやるじゃないか。私の名はボコボコ。あんた、名前は?」


「ヒャーー! 俺様はバリバリ、魔族四天王の一人! 勇者だかなんだか知らねぇが、お前らの旅もここで終わりだァ――!」


 その旅には本当に色々なことがあった。

 たくさんの出会いや別れ。

 楽しいことも、苦しいこともあった。

 けど、俺たちは諦めなかった。

 そして、ついにその時がやってきた。


「ば、馬鹿な……この魔王ドロドロが……我が不死身の肉体が、ぐちゃぐちゃになっていく……!」


「や、やった……のか?」


「やりましたねぐちゃぐちゃさんっ! これできっと、天国のメラメラさんも……っ!」


「やりやがった……! 俺様のバリバリでも、魔王様には傷一つつけられなかったってのに……!」


「だが、邪神復活の儀は完成した! 貴様たちが地獄に来るのを……一足先に待っているぞ……!」


「なんだって!?」


 力を失ったドロドロが、ぐちゃぐちゃになって消えていく。だけど――


「ワタシは、ザリザリ……すべてを、ザリザリに……!」


「俺たちは負けない! なんでもぐちゃぐちゃにするこの力で、どんな絶望もぐちゃぐちゃにしてみせる!」


 俺は叫び、目の前に現れた最後の敵めがけてぐちゃぐちゃを叩きつけた。俺の大切なみんなを、守るために――!


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