エピローグ

 レンとマヤの悲劇から長い歳月が経っていた。


 この世界は今、『白金族』と『玄武族』が仲良く暮らしている。

 二つの種族がお互いに助け合い、信じ合い、愛し合っている。

 この世界の人間は種族や性別に関係なく、お互いに信じ合うと肌が触れ合うだけで『虹色』に光り輝くのだ。

 この事実を知った人々は『虹』を生み出そうと互いに努力して、信頼や愛情を深めていった。


 現在は『白金族』と『玄武族』との家族が増えている。産まれてくる子供は、どちらかの種族の特徴しか持っていない。

同じ兄弟で兄が『玄武族』で弟が『白金族』になるのは当たり前の事なのだ。

『彩虹伝説』で予言していた『彩虹族』とは、相手を信頼した証の『虹』を生みだす人々の事だったのだ。




 この世界の大統領執務室には、三つの絵が飾ってある。

 真ん中にはこの世界を統一して『虹の時代』を切り開いた、初代大統領の肖像画。

 左側には初代大統領の娘がモデルの美しい裸婦画。

 右側にはこの世界の象徴である『虹』の絵だ。


 執務室の机の上には、小さな『虹色』のブロックが文鎮代わりに置いてある。

『虹色』のブロックは、この世界を優しく見守っている……


 Das Ende.

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ぐちゃぐちゃになったそれは、美しい虹のような… わたくし @watakushi-bun

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