俺の話し相手

@tatumito

Shortstory

「消えたいな」

 そう隣で呟く声が聞こえた。

その横顔はどこか悲しそうで言葉には出すことのできない助けてを言っているようだった。

 俺は彼女が見ている夜景を見ながらなんとなく

「生きていてくれて、ありがとう」

と言った。それに対して君は

「なに?急に、意味わかんない」

 そう言いながら少し笑っていた。

それが嬉しかった。

そして俺は彼女に最初で最後になるであろう我儘を言った。

「ねぇ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

俺の話し相手 @tatumito

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ