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  • あかい十字 後篇への応援コメント

    まずは
    この作品に出会えたことに感謝を✨️

    ───圧倒的筆致による、激しき時代の描写の間に垣間見える
    儚く、ささやかな一瞬の心の交錯を描き切る
    これは……本当に、「無料で読んでいいものなのか」
    と戦かずにはいられない
    戦時における、異常と正常の同居に見る心情は
    もはや善悪という概念では語れない
    芸術の持つ魔性までをも感じさせております
    長らく、カクヨムでの不動の最高作品が私の中に
    重石として存在しておりましたが、
    この作品は、その重石を押しのけた感覚がありました───

    と、先にレビューに筆を進めてしまいまして……
    いま、ようやく落ち着いてこのコメントを書いております。

    素晴らしい作品に出会うと、時々やっちゃうのですが
    最終話コメントより先にレビュー✨️

    ですが、同時にこの作品に適うレビューが自分に書けているのかという恐怖もあります。
    正直、しばらく放心(私の場合は放電と呼んでおりますがw)
    させていただこうと思っております。
    それくらい、ずしりと心に刻まれました。

    上にも書いちゃってますけど
    長らく、私のカクヨム最高作品というのが、ずっと心の中に居座っておりまして
    その作品に関しては、感想もろくに書けないくらいだったのですが
    ようやく、その呪縛を解いてくれる作品に出会えました✨️

    少し間を置いて、もう一度読み返したいと思います。
    その際には、また新たな感想が生まれるかも知れません✨️

    素敵な作品をありがとうございました✨️

    作者からの返信

    天川さん

    最後までありがとうございます。
    そしてコメントレビューもありがとうございます。天川さんのレビューは熱量が伝わるので、もらった方はみんなうるうるしているのではないでしょうか。

    これは多くの人が云っていることですが、病気・死・戦争などを扱う作品は、敬遠する人も多い反面、最初から少し有利にスタートするんですよね。
    健気なペットや幼子の死を書いたら、みんな感動して涙をこぼす。
    それと同じで、ともすれば「あざとい」。

    ただそうであっても、その要素さえ書いていればいいのかといったら違います。
    たとえ感動ポルノ要素満載であっても、駄作なのか傑作なのかは分かれますので、書く方はそんなことは気にせずに、しっかり書きたいものを篭めたらいいと考えています。こちらもそうやって書いたものです。

    戦争を扱った作品は主に男性が好みますよね。カクヨムでも人気です。でも男性の書くものは「戦史」であることが多いです。
    わたしは女性ならではの作品を書けたかなと思っています。

    姉妹品に「黒いすずらん」がありますので、お暇な時にでもチラ見していただけたら嬉しいです。
    「あかい十字」は看護婦という職業人を書きましたが、「黒いすずらん」はただ戦争に巻き込まれているだけの無力な少女の物語です。

    このたびはまことにありがとうございました。


  • 編集済

    あかい十字 中篇(上)への応援コメント

    誤解を恐れずに申し上げますと……
    私には、少々難しい内容でした。

    ですが……
    自転車の後ろに乗る、遠子の姿が鮮明に思い浮かび……螺子式の窓の鍵を外し、外の瓦屋根に張り付く花びらが……自然と目に浮かび始め──
    ようやく自分が、物語と解け合い始めたのを感じています。

    自転車の後ろに座る
    それが、彼女の愛の全てだったのだと、感じました。

    最後まで、読ませていただけそうです✨

    作者からの返信

    天川さん

    ありがとうございます。
    内容が内容なのでしっかり書かなければという意識のせいか、堅いことになってしまって申し訳ないです。
    ジャンルによっては、ちゃらちゃらした軽い作品もあるんですよ~。

    でも最初にきちっと書いておいたほうが、内容が内容なので(二回目)、大丈夫な人がついてきてくれるかなぁと。

    辛いものは一切無理という方もいますので、人を選んでしまう作品ではありますが、あの災禍からまだ百年も経っていない時代に生きている者として、何かのかたちで、わたしなりに切り取りたかったのです。

    あと昔の人は本当にしっかりしてます。
    ニ十歳ならもう立派な大人。それが現代ではどんどん後ろにずれて、四十歳でも五十歳でも、なんだかまだまだお尻にたまごの殻があるような感じですよね。
    戦争を肯定するはずはありませんが、国民全体が死と隣り合わせで、各々の責任を自覚していた、そんな特異な時代だったのでしょう。

  • あかい十字 後篇への応援コメント

    最後の繭の中のような思い出が美しすぎてつらい。本当はこっちが続くべきなのに。
    淡々と描写される戦地の模様が、看護婦の視点でより残酷さが増すようでした。死に際の男が求めるのはやはりおかあさんの気配なんでしょうか。人間の生身の姿を剥きだすような筆致に圧倒されました。
    この時代の日本人の清廉というか真っ直ぐというか、そういう気質は素晴らしいですが、それが国のための思想に洗脳され、戦争に利用されたことがなにより危険で哀しいことだと思います。
    このような時代はもう来て欲しくないです。
    遠子さんの人生の前には陳腐な感想しか残せず恐縮です。素晴らしい作品をありがとうございました。

    作者からの返信

    桂圭介さん

    時間をかけて読んで下さり、レビューもありがとうございました。
    死んでいく兵隊さんが「おかあさん」の名を呼んで求める。
    これをきいた遺族の父親が、父親も可愛がって育てたのになぜ母親だけなんだと嘆いたそうです。
    これは父母への愛情の偏りとか、そういうものではないのでしょうね。
    人間が育つ上で最初に癒着しているアイコンとしての母を、男女問わず究極の状況では求めてしまうのではないでしょうか。
    これは全世界の兵隊さん共通のようです。
    母であって母ではない、保護されて安心できるところへ逃げ込みたい、そんな心理でしょうし、兵隊さんは二十代の若者が多いので、単純に母恋しで、幼子の頃のように「おかあさん」と呼びたいのかもしれません。

    少し年齢があがると、妻や子の名になるそうです。
    なんだか男の人って哀しいなぁと想いました。

    昔を美化する気は毛頭なくて、昔は昔で、最悪なことは沢山あったことは承知です。
    でも基本的な日常生活に流れていたものは今は微塵もありません。
    記念日もすべて名称を変えられました。敗戦国になるということはそういうことです。

    全体の流れが戦争に向かわなければ、今頃どんな日本だったのでしょう。
    もっと天皇崇拝が鋭角化して、軍閥が独裁を強めていたのかも?
    それは困りますが、勤勉で忍耐強くてきりっとしていた精神性が失われたのは、もったいないなと惜しんでいます。
    高度経済成長も生き残った方々が今度は経済で外国に勝つのだと奮起して下さったお蔭ですよね。その頃の日本人はその下地を持っていたのです。

    遠子さんは「職業人」です。
    骨の髄まで看護婦。
    看護婦は怒鳴りつけて当たり前の時代の威張った男の医者でも、戦場帰りの看護婦には及び腰だったそうです。

  • あかい十字 中篇(下)への応援コメント

    「海の底にいるように見えた」
    もう生きて会えないと分かっていて思い合う者たちがこのひと言にものすごく悲しく表現されていると感じました。
    戦死した者も、夫のように生き残った者も、みんな報われませんね。子どもの寝顔を見てまだ笑うことを覚えていたと気づかされるところも胸が詰まります。

    作者からの返信

    桂圭介さん

    カクヨムコンお疲れさまでした~。あのシャンパンカラーのエッフェル塔が頭から離れません。東京スカイツリーもいろんな色にお着換えをしますが、白金色のエッツフェル塔はテンプレのような、「これぞ巴里」な感じです。

    ひと昔前の時代を舞台にすることが多いのですが、それはあの時代を肌感覚でとらえることが出来るのは最後の世代かなと考えるからです。もちろんわたしとて歴史として振り返って見る視点なのですが、百年前とほぼ変わらないような田舎の風景、畳の生活、火鉢などは親戚の家を通してぎりぎり知っています。
    その中にひときわ強く、戦争の間の数年間というのがビビットにあって、こちらはそこを少し切り取ってみたものになります。

  • あかい十字 後篇への応援コメント

    朝吹様へ

    こんにちは。
    自主企画にご参加いただき、ありがとうございます。
    本作へのレビューを『カクヨム文芸部の本棚をつくろうキャンペーン』に、
    投稿させていただきました。
    『あかい十字』は、光と影のコントラストが印象的な、
    素晴らしい文学です。

    作者からの返信

    手塚エマさま

    レビューを入れて下さっただけでなく、ご丁寧に報告をありがとうございます💕
    面白い企画ですよね。
    求められる文芸の範疇がよく分からないと云っている人がいて、確かにそうだな~って首をひねっていたのですが、編集部さんたちの興味を惹けるものならきっと何でもよいのでしょう。
    蓋を開けたら結果に並ぶのは、「寝とられザマァ」とかかもしれませんが笑

    当時の人たちは使命感で動いておりましたので、主人公も戦時下の使命感から、医療現場での使命感にシフトしただけなんですよね。
    わが看護婦人生に悔いなし、そしてその隙間に、彼女だけが知る想い出があるのでしょう。

  • あかい十字 中篇(上)への応援コメント

    胸が痛みますね。
    人のこころが尊ければ尊いほどに。

    作者からの返信

    こんにちは。
    ちょうどラノベの凋落について他の方々と語っていたので、御作を拝読した時に、
    「そう、ひと昔前はこういう作品が少女たちの宝物になるようなファンタジーだったはず」
    とくわっと熱いものがこみ上げてしまいました。

    当時の人たちの使命感や崇高さというのは想像するしかありませんが、あの頃から日本はまだ百年も経っていないということに時々愕かされます。

  • あかい十字 後篇への応援コメント

    企画への参加ありがとうございます。
    と、言いつつ、いきなりエントリー作品以外のものを読んでしまっていますが、だって、ねえ。こっちから読みたいじゃないですか。
    私も戦争、特に第二次大戦(太平洋戦争)を短編小説で扱うことがありますが、それは主に戦後の話です。
    戦争、戦場そのもの物語は、私からすると、知識のある人からの当たりが強いというイメージがあって、なかなか挑戦できずにいます。
    歴史マニア、兵器・兵装マニアの人に「ここは違う、そうじゃない」って攻撃されそうで。
    私に知識がないのが一番の問題なのですが。
    さて、私がそういうふうに及び腰になってしまうテーマを美しく仕上げた朝吹さんに脱帽です。
    尚道の今時の子供感がまた、読者が考えを巡らせるスペース作りに役立っていますね。素晴らしいです。
    では、「黒いすずらん」読んできますね。

    作者からの返信

    こんにちは!
    御作をゆっくり読んでいる間にエントリ外のこちらにまで眼を通して下さって望外の喜びです!
    テーマは同じなのですが、それぞれ単品で読めることをもっと主張すればよかったですね。でもありがとうございます。


    >歴史マニア、兵器・兵装マニアの人に「ここは違う、そうじゃない」って攻撃されそうで。

    そのとおりです~。
    ネット小説でも歴史にそった戦記ものを扱っておられる方のコメント欄は熱いです。熱いというより、怖い。思想まで絡んでくるので仁義なき戦いの大嵐です。
    書き手さんももう慣れっこなのか、「勉強になりました」で右から左に流されておられますけれど、被弾されておられてるのを傍から見ている方も辛いですよね。

    戦争ものの映画なんかも、レビュー★1あたりに塩辛い風が吹き荒れていて、

    「もう、観るな」

    と云いたくなるほどの重箱の隅つつきです。
    外国人が日本を舞台にした映画を創った時に「そうじゃない」と想わずこまごまと云いたくなるあの感じと同じなのでしょうが、マニアの方々は史実に忠実な資料映画を求めているため、物語としての戦争映画を求める側からすると、こまけえ!と云いたくなるような無意味なケチつけにみえます。
    さいわいにして、そのような濃いマニアの方々は女の書く作品は華麗にスルーして下さるので、コメント欄が修正求ムで埋まることはないのですが、あの方々は旧日本軍の亡霊かな?っていうくらい怖いですよね。

    読んで下さってありがとうございました。

  • あかい十字 後篇への応援コメント

    読んで良かったです。面白いと言うのが憚られる題材なので、他の言葉を探すとそうなりました。本当に読みごたえがあり、終始映像が途切れることなく頭の中で物語を映し出してくれました。

    第二次世界大戦を題材にした小説をいくつか手に取ったことはありますが、日赤の従軍看護婦を主人公に据えたものを読んだのは初めてです。知らなかったことも、知っていたことも、全てが新鮮に感じられました。

    大戦期の日本は、空爆が始まる直前辺りまでは、溌溂として明るい、正しい、清潔な印象がすごくあります。軍人や政治家ではなく市井の人々が、全員清々しく真っ直ぐに生きていたような印象です。それがなぜ、犠牲にならなければいけなかったのか。

    遠子さんと心情を重ね合わせて、悔しさややるせなさを自然と感じながら、するすると最後まで読み進めることができました。
    大事な小説を読ませていただいたなあと思います。
    ありがとうございました!

    作者からの返信

    鐘古こよみさん

    いつかは書きたい話だったのです。読んで下さってありがとうございます。

    そうですねぇ……戦中の軍部の横暴だの、無理やり戦争に引っ張られて殺されていった何百万人だの、惨すぎるし酷すぎるんですが、戦局が泥沼化する前までは、国中がわきたっていて、明るくて、愚かな戦争だったと学ぶ身からするとギクッとするほど、あちこち攻め落としていく吉報に国民は無邪気に万歳三唱って感じですよね。
    戦争中は宗教のように国民全体に共通の概念が一本通ってた。
    高い建物などまだない空がぱーんと晴れていて、道もきれいに掃かれていて、すきっとしていたでしょうね。

    江戸が明治になって激変したように、戦争前と戦争後では激変していて、その失われてしまってもう二度と取り戻せない世界を書きたい気持ちがあるみたいです。

    とくに当時の若い方の精神年齢の高さは現代人とは雲泥の差です。そういう教育を幼少期からしていたからなんですが。
    戦隊もののヒーローに憧れるように男の子はみんな軍人になることが希望で、「とんでもないことだ」って今なら想っちゃいますが、それによって鍛えられるものもあったんでしょうね。
    日本人の子どもたちは大人が指示しなくともきちんと整列して一糸乱れずに体操をするものだから、その様子が敵国の眼にはかなり不気味で怖かったみたいですよ笑

    昔が良かったなんて云うつもりは毛頭ないのです。
    ただ違ってるな、もうあの頃の日本人はいないんだな、という気持ちです。
    人間性なんてそうそう変わらないので、当時だっていやな奴、ずるい奴、人を平気で騙したり裏切る人はいたんですが、今だと「自分が外からどう想われるか・浮かないか」が基準であるところを、昔は「神さまや自分自身にそれは恥かしい」という基準がもっと強くあったのだろうと思うのです。

    くそ真面目で、まったく受けないであろう作品なのですが、意外にも最後まで付き合って下さる方がいるので嬉しいです。
    読んで下さってありがとうございました!

  • あかい十字 後篇への応援コメント

    朝吹様

    『あかい十字』
    読了させていただきました。
    今は……ただ、万感の想いに浸っています。
    戦時下で覚悟するのは、使命と死に方。後編を読みながらそれを強く感じました。
    看護婦であっても兵士であっても学徒であっても徴兵を免れた者であっても、そしてその身に新たな生命を宿す妊婦であっても……。先人たちは覚悟していた。現在では到底考えも及ばない価値観だと思いました。
    久しぶりに深い感動で魂の根底から熱くなりました。
    朝吹様が新作を発表する度に毎回様々な衝撃を角度を変えて読者に与えておられます。コアなファンが増えることも納得です。
    素晴らしいです。やはり、The 作家。
    読ませていただき、ありがとうございました。

    作者からの返信

    ブロッコリー食べました様

    物語の後半は暗かったと想いますが最後まで読んで下さってありがとうございます。

    良くも悪くも使命感があったからあんな酷い時代を国民の多くが耐えて頑張って生きていたのだと想うし、いまのように使命なんか微塵もなく、いかに楽しく過ごすか、いかに楽して稼いで得をするかに頭が向いている現代とは、別の民族といっていいほど幼少期からの教育も、人間性も、根底から違うんでしょうね……。
    百年もまだ経っていないのに愕きですよね。

    島国ゆえに他民族に一度も占領されたことがない、これが徹底抗戦へのものすごい原動力だったみたいです。
    軍国主義だったあのままで良かったとは全く想いませんが(あれはあれで酷いので)、いかに負けた国が国としての誇りを失っていくのかの見本みたいですよね今の日本って。

    うちに立ち寄って下さるのは片手で数えるほどの少数の読者さまです。
    どこの秘境のお店ですかっていうくらい細々とした営業状態なのですが、精一杯書いたものをこうして読んで下さる人がいると本当に書いてよかったなと想えます。

    ご自身も連載を抱えておられるので、お手すきの時にでもふらっとまたお立ち寄りください。
    読み専でない方はご自身の連載が一息ついた時などに後追いでまとめ読みして下さる方も多いのですよ。
    いつも本当にありがとうございます。

  • あかい十字 中篇(上)への応援コメント

    朝吹様

    遠子さんの覚悟、この想いに、もう涙が止まらないです。
    圧巻は最後の12行。この12行は遠子さんの魂の叫びのように強く熱く胸に響いてきました。

    朝吹様、作品を発表する度にすごいものをお出しになる。いったい、いくつ抽斗をお持ちなのか……!?

    作者からの返信

    ブロッコリー食べました様

    読んで下さって本当にありがとうございます。暗い話なので読者を選びますが、この時代のお話はわたしなりに真剣に書いています。

    全体的に辛いお話でお勧めすることも躊躇われますが、中篇下と後篇にて遠子さんのその後が分かりますので、知りたい場合は読んでみて下さい……。


  • 編集済

    あかい十字 後篇への応援コメント

    一人の女性の生き様が…とても濃ゆく尊い。
    生と死の間で、
    逃げることなく、流されることなく
    淡々と受け入れ、やるべきことを全うするには
    どれだけ強く在らなければならないか。
    遠子さんの誇りはとても美しいです。
    この時代だからこそ…かもしれませんね。

    誰かのために。誇りのために。
    守るべき何かのために。
    今はその価値が評価されにくい
    時代なんじゃないかと思います。
    目まぐるしく変わる。使い捨てられる。
    縁の下の力持ちが馬鹿をみる。
    目立たない良い物が埋もれる。
    目立って楽して得するのがイイように思えたり。

    今は「イイ」の価値観も多様化していて。
    自分の「イイ」を押し付けることも良くない。
    でも、このお話には私の「イイ」がありました。
    万人に受けない…伝わらないかもしれませんが、
    とてもとても素晴らしい作品だと思います。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    後篇まで読んで下さって本当にありがとうございます。

    日本人は良くも悪くも人を押し退けて目立つことをよしとしないのですが、そうやって保っているもののなかに人を押し退けても目立つことをよしとする人たちが入って来ると、それでは奪われるばかりなのですよね。

    そういうことは恥かしいこと、良くないことだという感覚がないと、災害時の海外の商店のように盗めるものは盗み、できるだけ人の尻馬に乗っかって楽をする方がお得で優れている、という感覚の人たちがやりたい放題になってしまう。

    戦後の教育と戦前の教育は天地ほど違いますし、戦前の教育がすべて良かったわけでは無論ありませんが、当時の資料などを読んでいると、まあみなさん幼い頃からきちんとされていて、この人たちは何処に行っちゃったんだろう? どこに消えちゃったんだろう? と想うほどです。
    同じ二十歳でも、当時の二十歳の人の精神年齢の高さはいまの五十代の人でも届かないんじゃないだろうかと考えてしまいます。

    これからさらに日本も日本人も変貌していくのでしょうが、多くの方は「あの頃の日本は、戦争はあったけれど、よかったね」という想いを抱いているとおもうのです。
    わたしもそういう想いが強くて、この時代を書く時にはしっかり書こうという気持ちが強くなります。

    万人に受けるか受けないかはもう諦めました笑 
    万人受けするハリウッド映画もわたしは普通に愉しんで観ていますし、誰も知らないような小作品の映画も好きです。

    いろんな想いを巡らせて下さってありがとうございました。

  • あかい十字 中篇(下)への応援コメント

    このエピソードも切ないです…

    朝吹さん、一つ気になったことが。
    【みずさかずき】とは【水盃】ですか?
    あえて、平仮名表記にされているのかな、と。
    それから、お酒じゃなく、水であることに
    何か意味があるのかな…とか、
    いろいろ気になってしまいました。
    (ややこしい読者ですが朝吹ファンなのです)

    作者からの返信

    【みずさかずき】は【水盃】です、あってます。
    たまたま参考にしていた資料に、「みずさかずき」とわざわざカッコをつけた上でひらがな表記されていたので、そのままそう書きました。
    水盃であってるので、脳内で変換して大丈夫です。
    その資料では読者が水盃を知らないと想ってカッコをつけてひらがな表記したのかもしれませんね。

    水盃とは、お別れの際にお酒の代わりに水を入れた盃を交わすことです。
    出征前にはやってました。戦争中は事実上のサヨナラです。特攻隊の出撃前にもやってるはずです。


  • 編集済

    あかい十字 中篇(上)への応援コメント

    感情的な表現はされていないのですが
    見てきたような描写をされているので、
    情景が浮かんできます。
    ハッキリとこう思ったというのを
    書かれていないことで、
    かえって、慎ましい感情が伝わります。
    凄い筆力…ため息が出ます。

    椎堂さんの想いが真摯なだけに…悲しい。

    作者からの返信

    時勢柄、当時の人たちはこれが最後かも知れないと想いながら人に逢っていたと想うので、回数としては数えるほどしか逢っていなくとも一回一回の密度は濃かったのではないでしょうか。

    江田島兵学校は全寮制で、名のとおり島にあるんです。煉瓦造りの建物は残っていて今は自衛隊が使っています。
    全国から集まっている生徒さんたちは週一回、遠い実家に帰る代わりに島のあちこちの家または旅館に宿泊して家庭的な気分を味わっていたのですが、世話になる家に若い女性がいたら、「おばさん」と呼ぶように云われていました。
    その習慣をエピソードに入れています。

  • あかい十字 前篇(上)への応援コメント

    朝吹さん、こんにちは。
    永遠の0と同じくらいの時代設定のつもりで
    読ませてもらってます…合ってるかな…

    淡々としているのに、とっても読みやすくて、
    遠子さんの視点で感情移入できそうです。
    続き、楽しみです。

    作者からの返信

    三寿木春さん、こんにちは。

    第二次世界大戦中なので「永遠の0」と同じ時代ですそうです。映画しか観ていませんが。
    故三浦春馬さんが主演でした。こちらの椎堂冬馬ですが最初はフユキと命名していたので春馬さんへのオマージュとしての冬馬ではなかったのですが、
    「永遠の0」と同時代だし、そういえば! って今気が付きました。
    特攻隊の人が主役のお話もいつか書きたいものです。