第24話 Pronounce

亜露村で生まれ育った俺たちにはこの島で生きていく上でいつも常に困難が伴った。その理由を俺たちは大人になるまで知ることはなかった。亜露村が隔離されていたと考えたのは俺で、この島の人間にとってまるで興味のないことだからと考えたのはめぐで、帝都は亜露村という名前の価値そのものを否定した。


セオと俺はチームを組んで仕事をしているから、亜露村について話すことはほとんどなかった。村の説明をするよりも先にお互いに信頼関係を築けてしまったからというほうがいいかもしれない。


スキップして3歩進んでも2歩分の空白はいつか誰かの疑問、もしくは疑念になる。


「基実、亜露村について説明をしてほしい」

厳しい顔のセオの後ろにヴィクトーとアルバートがいたことに俺はドキッとした。何かまたどこかで事件が起きたのではないか?という不安がよぎる。情報工作は今もどこかで何かしらの新しい形で起きているのかもしれない。

「何なりと」

ひとつ深く息を吸って、ひとつ大きく息を吐いた。

「亜露村に亜種白路の本部があるって聞いたんだけれどそれは本当?」

俺は笑ってしまった。嫌味ったらしい笑いになってしまったことは自分でも承知している。今更?という思いで拍子抜けしてしまったことと、その理由を計りかねたからだ。嘲笑的な意味も含んでいたかもしれない。

「もちろん」

「じゃあ、なぜそんなところで君やめぐが育ったって言うんだ?彼女は亜露村で育ったと俺にそうはっきり言った。アルバートもゲオルギも聴いている。どういうことだ?」

「いや、それは、、、」

英語での会話に支障があることにも気づいた。

亜露村の発音はallowに似ている。”許可する”。である。

まるでMJustice-Law家がその村に何かしらの許可を与えているような誤解を招いてしまうことにも気づいたのだ。


俺は言葉を選ぶためにしばしの沈黙を要求した。


There is a village with the same name. We were kidnapped by that village because two town had the same name. This is Japan. It does not depend on the English meaning.No allowed has been given to that village.Rather it mean" I believe it". They tried to believe that through her they would allow win.


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

DNA鎖の蛇-数学的宗教遺伝子について- 恩賜芍薬/ Grace Peony(♂= @falg-book

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る