接触障害の治療を開始したのが確か7月の中旬だったと思います。すでに夏が終わり中秋の名月も済ませたというのに、まだまだ暑い日が続いています。先日9月の下旬だったと思いますが、セオと群青に思わぬ話を聞かされました。私との初会合は父が設定してくれており、Consavaywの家とLibelawの家と協力して亜種白路や百舌鳥柄の懸案が終わり次第すぐに、という約束だったそうなのです。何も知らない私はただ自分本位に、というとまた誤解があるので「運命に導かれて」という言葉を使いたいと思いますが、間の悪い「運命に導かれて」勇み足をしてしまったそうなのです。私はこのような事情で様々な器官が奇妙に発達していますから、セオや群青と出会った時一眼で「ああこの人だ」とわかったわけですが、セオと群青は亜種白路やGossipをはじめとする多方向からの性的攻撃に用心して「そうだと思ったけれど」という態度に徹したそうなのです。今では笑い話にできますが、当時の混乱は相当なものだったと言われた時は、ただただ苦笑いするしかありませんでした。セオと群青と私は次代のMjustice-Law家として苦手なことにも取り組まなければなりません。40歳目前で多言語の習得、多分野の博士号の取得、相応の講師は父たちが世界中から最高峰の叡智を集めてくれますから言い訳もできません。11月にはいよいよセオと群青と私三人揃っての仕事が始まります。これに伴い10月10日の診察で治療は一旦終了となりました。最終診断結果は「難治性接触不全」。セオも群青も、また帝都も基実くんも同じ診断結果だったのだと聞いた時は少々腹もたちましたが、複合存の遺伝子配列との整合性が完全に一致したと結論付けるための最強の検体として私に望みをかけたという側面もあったのだと言います。「めぐで整合性が完全に一致したら複合存と難治性接触不全はイコールで結ぶことができる」。治療は終了となります。これからは病と上手に付き合いながら、なんとか12月までの日々を過ごしていくことになります。