お節介な店主が残したものは、本だけではない。

勉強はそれなりにできるものの、漠然とした不安を抱え学校になじめずに、古本屋で時間をつぶす少女。ファンタジーやSFといった現実離れした本の世界を楽しむ彼女に、いつもは読まないジャンルの様々な本をくれた店主。
そのお節介を心地良く感じ、他者の干渉を求めていた自分に少女は気付く。
店主に託された本を読むことで、視野が開け現実を見つめ直すきっかけになるが……。
短いお話ですが、店主とのふれあい、そして託された想いを胸に前へ進もう決意する少女の姿に胸を打たれます。