人生は小さなきっかけで変わる
人生は小さなきっかけで変わる。
僕の場合は、配信を始めた事と、紫乃を痴漢から救ったことだ。
不登校を脱出して、友達も増えた。
だからこそ、今の幸せがよくわかっている。
そんなことを考えながら、久しぶりに配信を起動した。
「こんにちは、youです」
一時期は辞めていたが、今日は実写だ。
ありがたいことにフォロワーが増えているので、大勢のコメントで埋まっていく。
『youさんだ、久しぶりー!』『前より少し髪が伸びた?』『ゲーム配信ではなく雑談かな?』
「今日は雑談、というよりは感謝を伝えにきました」
感謝って? というコメントで埋まる。
そして僕は配信前に思っていたことを、言えることだけ全部言った。
リスナーたちのおかげで、何もかも人生が良くなっていることも。
『you様はいい人だなあ』『私たちこそ配信で楽しくさせてもらってる』『持ちつ持たれつつ』
「ありがとうございます。そういってもらえると配信していてよかったなって思います」
そして質問コーナーを開催すると、ありがたいことにいくつも頂いた。
その日、僕はいつもより遅くリスナーたちと楽しんだ。
なんだか、いつもより楽しかったのだ。
◇
「ふあああ、あれ? 里奈?」
「えへへ、おはよう」
朝目を覚ますと、里奈が僕の布団に入っていた。可愛げに笑みを浮かべて、ぎゅっと抱きしめてくる。
「学校に遅刻しちゃうよ」
「もう少しだけーっ」
「はいはい」
抱きしめタイムが終わると、父と母と四人でご飯を食べた。
以前よりも会話が多くて、嫌なことがほとんどない。
学校へ行くと、校門で紫乃たちが待っていた。
「おはようございます! 里奈ちゃんもおはよう」
「紫乃さん、未海さん、朱音さん、おはようございます! それでは!」
元気よく手を振る里奈に、未海と朱音も手を振っていた。
「里奈ちゃんはいつも元気だね。あたしよりも可愛いし」
「確かに、未海と同じくらい元気かもしれないね」
未海はいつもムードメーカーで、一緒にいるだけでつい笑顔になる。
「兄弟、いい。ラノベっぽい」
「はは、そうだね」
朱音とは一番趣味が合う。話していて、一番楽だ。
「それじゃあ行きましょうか、youさん」
そして紫乃、全ては彼女のおかげだ。
さらに僕の大好きなVTuber『Angel』でもある。
こんな奇跡に恵まれつつ、今日も一日がはじまる。
「今日はテストだ。頑張らなきゃね」
3人の悲し気な声を聴きながら、今日も元気に校門をくぐった。
――――――――――――
コンテストとの文字数の関係もあり、これにて一章完結となります!
VTuberものを書きたいのと、少し文体を変えてみたいとチャレンジしましたが、なかなか難しかったですw
それでも沢山の方に応援して頂き、非情に楽しく物語を書くことができました!
二章に関しては現在未定ですが、ブクマをそのままにしていただけると、更新通知もわかりやすいと思います!
雄二たちを応援していただき、本当にありがとうございました!
最後に下にある星『★★★』と作品のフォローしてもらえると嬉しいです!
【完】駆け出し配信者でいじめられっ子だった僕が勇気を出して女の子を助けたら大人気美少女VTuberに溺愛される話 菊池 快晴@書籍化進行中 @Sanadakaisei
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