想い出の本屋さん。
大創 淳
第一回 お題は「本屋」
――本屋といっても、僕の場合は古本屋さん。そこには想い出が溢れていた。
セピアに染まるも、静かなる雨。穏やかな時だった。
少し駆け足。一緒に駆け足……この日、僕はお友達と一緒だった。ついこの間まで、お互いはボッチ。ボッチ同士がお友達となった。それは、漫画を巡っての出会いだった。
――スクラップブック。
それが、僕たちの大好きな漫画のタイトル。
多分……連載されていた頃は、僕らのお母さん世代。今あること自体が奇跡とも。廃版になっているとも思えたから。でも全巻が揃っている。セット販売になっていて……
僕の名前は
触れてみた。この想い出のエピソードに。
あっ、それから『僕』と言っているけど、僕は女の子だから。所謂ボクッ娘だから。
そして僕と一緒にいる女の子の名前は、
漫画のタイトルを知ったのはね、
実は天気ちゃんのお陰。天気ちゃんもこの漫画が大好きなの。……実は実は、一緒に情報集めをしていた。この古本屋さんも天気ちゃんと一緒に行って一緒に購入。
僕も天気ちゃんも青春な物語が大好き。学園もの、そして素敵な恋模様も。其々の悩みを仲間たちが力を合わして解決していく様は、まさに王道。僕らの憧れなの。
ついこの間まで、僕らはボッチだったから。
……今はね、素敵な仲間たちがいる。長いトンネルを潜って繰り出した明るい世界。天気ちゃんにお天気を分けてもらう程に。雨が止んだ後の明るい世界。
古風な建物のこの本屋さんには、777文字の想い出が詰まっている。
想い出の本屋さん。 大創 淳 @jun-0824
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