想い出の本屋さん。

大創 淳

第一回 お題は「本屋」


 ――本屋といっても、僕の場合は古本屋さん。そこには想い出が溢れていた。



 セピアに染まるも、静かなる雨。穏やかな時だった。


 少し駆け足。一緒に駆け足……この日、僕はお友達と一緒だった。ついこの間まで、お互いはボッチ。ボッチ同士がお友達となった。それは、漫画を巡っての出会いだった。


 ――スクラップブック。


 それが、僕たちの大好きな漫画のタイトル。


 多分……連載されていた頃は、僕らのお母さん世代。今あること自体が奇跡とも。廃版になっているとも思えたから。でも全巻が揃っている。セット販売になっていて……


 僕の名前は星野ほしの千佳ちか。とある小説サイトの『書くと読む』で、日々エッセイを綴っている。もう三年となる、連載を始めてから。そしてこの度は、毎年恒例のビッグイベントの『KAC』が開催され、三度の挑戦に至った。そして、お題は『本屋』ということで、


 触れてみた。この想い出のエピソードに。


 あっ、それから『僕』と言っているけど、僕は女の子だから。所謂ボクッ娘だから。


 そして僕と一緒にいる女の子の名前は、出雲いずも天気てんきちゃん。僕と同じ小説サイトで執筆している子だ。彼女はエッセイではなくて、ファンタジーが主なジャンル。


 漫画のタイトルを知ったのはね、


 実は天気ちゃんのお陰。天気ちゃんもこの漫画が大好きなの。……実は実は、一緒に情報集めをしていた。この古本屋さんも天気ちゃんと一緒に行って一緒に購入。


 僕も天気ちゃんも青春な物語が大好き。学園もの、そして素敵な恋模様も。其々の悩みを仲間たちが力を合わして解決していく様は、まさに王道。僕らの憧れなの。


 ついこの間まで、僕らはボッチだったから。


 ……今はね、素敵な仲間たちがいる。長いトンネルを潜って繰り出した明るい世界。天気ちゃんにお天気を分けてもらう程に。雨が止んだ後の明るい世界。


 古風な建物のこの本屋さんには、777文字の想い出が詰まっている。


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想い出の本屋さん。 大創 淳 @jun-0824

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