悪逆非道な読者
福岡辰弥
悪逆非道な読者
タイトルに
立ち読みをしていた誰かが手持ちがなくて挟んでいったのか、あるいは、現在進行形で誰かが立ち読みし続けているかのどちらかだろう。栞は、残り三割程度の物語を
だが、小説を愛する人間として、こんな
様々な悪意が
記憶を頼りに例の本を探すと、予想通り、栞は挟まったままだった。しかも、以前より結末に
僕はふと、この誰かはもしかすると、終わり
そしてきっと、読み終えたらきちんと買って行くのだろう。相手がどこの誰かもわからないのに、僕はそんな風に想像した。
仮にそうだとしたら、果たして、物語を立ち読みで読み切ろうとする誰かと、先月号を一度も開かないまま今月号を買いに来ている僕では、
どちらが悪逆非道な読者なのだろう。
悪逆非道な読者 福岡辰弥 @oieueo
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