ファンタジー小説とは何だろう。
剣と魔法が入り乱れ、ドラゴンが巣食うダンジョンを踏破し、誰も見たことがない世界へ羽ばたいて。
そんな必要はない。一冊の《本》があればいい。
どこの古本屋にも一人はいる常連客のような主人公。本を読むのが好きな人ならきっと感情移入しまくる性格の持ち主。
冒険の相棒となるのは一冊の白紙の《本》。これがまた生意気で可愛い奴。
好きな本を思い浮かべて。そいつを擬人化して。さあ、冒険の準備は整った!
《本》が好きなんだな、と思える世界。
書いていて楽しかっただろうな、と読める踊る言葉たち。
白紙の本に好きな言葉を綴るように読めるファンタジーです。
本が好きなら、必読!
まさかこのような濃厚な本格ファンタジーが、KACで読めるとは思いませんでした。
本屋、といっても書籍を販売している書店の事ではなくてダンジョンみたいな感じですね。そこには色々な本があって、その本にある知識に準じた攻撃をしてきたりする。
主人公はそれを攻略して、本を手に入れていくという流れなんですが、このあたりはテイマー要素みたいな感じで。
そして特筆すべきところというか、特に読んで欲しいのがそこで出会った本が、めっちゃかわいいーーー!!
小生意気だけどちょっと子供っぽさもあって、あらあらまあまあと思いながらその行動を読み追ってしまう。
長編連載を期待してしまう、彼の成長も気になるお話でした。おすすめです!