AIのべりすと(無料版)を使って未来の日本が舞台のディストピア小説を書いた

シカンタザ(AIのべりすと使用)

AIのべりすと(無料版)を使って未来の日本が舞台のディストピア小説を書いた

2XXX年、篠つく雨を伴って秋の大雨がやってきた。道路清掃員は残った選挙ポスターやビラを掃いていた。冷たく湿った風は街路と路地を吠えるように吹き抜けた。日本人内閣の経済的・政治的な試みはすべて水泡に帰した。一つのことだけが最終的に確実となった。日本は終わったのである。もう日本人の誰ひとりとして日本国のルールを真に受ける者はいなかった。そもそも希望を持って政治を考える者がいなくなっていたようだ。誰もが宿命論者のようにただなりゆきに身をまかせていたのである。

この時代においてはまだまだ若者である60歳の日本人男性がママチャリを漕いでいた。この国のママチャリは安い物でも10万円するようになっている。それでもみんながこぞって買っている。なぜなら、自転車には自動車のような税金がないからである。自動車税は年間約30万5千円であるが、ママチャリは1台で2~4万円の課税となる。しかも自動車と違って駐車料金などかからない。したがって、多くの国民にとって、自転車はマイカーと同じ感覚となっているのだ。

「おい! 気をつけろ!」

突然、歩道を走る彼に向かって外国人が怒鳴り声を浴びせた。彼は逃げるようにママチャリを加速させた。気がつくと腐敗臭があたりに立ち込めている。また誰かが孤独死して放置されているんだな。そう思った。しかし今回は違った。臭いの元をたどるとそれはゴミ捨て場だった。そこにはたくさんの生ゴミが捨てられており強烈な悪臭を放っている。こんなことは今どき珍しいことではない。ここ数年の間に都内ではあちこちでゴミ収集車が故障を起こしてゴミを集めることができなくなっているからだ。そのため、各家庭から出る生ゴミや紙クズなどがどんどん溜まっていき、今では処理しきれないほどになっているらしい。そのせいか、最近ではカラスが大量に飛来しているという。そして今日もまたどこかの家庭で出た大量の生ゴミの中から腐ったネズミの死体が姿を現した。それを大きなカラスがついばんでいる光景が見られた。さらに、その横には白骨化した人間の頭蓋骨も転がっていた。

「可哀想に……」

彼は思わず目を伏せてつぶやいた。しばらくして彼は目的地となる雑貨屋に到着した。お目当ては12日分で1万5千円の総合感冒薬だ。この時代の日本は公的な年金も社会保障も崩壊してしまっている。したがって病気になっても医者にかかることができない。だからこういう薬は非常に高価だが需要が高いのだ。彼が店に入るとレジにいた中年女性が声をかけた。

「あらぁ、久しぶりね」

彼女は彼の顔を知っていたようだ。

「どうも……こんにちわ……」

「最近全然来なかったじゃない? 元気にしてた?」

「えぇ、なんとかやってますよ」

笑顔で答えて目的の薬をかごに入れレジに行く途中、入るたびに空になっているのがお決まりの食品の棚にあるものを見つけた。クリームパンだ。1個で5020円だ。この時代の日本人の食事といえば昆虫食である。主食はコオロギで、甘いものといえばイナゴの甘露煮ぐらいだ。そんな時代に、こんな贅沢なものが売られているなんて……。彼はそれを見て心の底から嬉しくなって微笑みながら言った。

「これ下さい。」

レジの女性店員は驚いた顔を見せた。それも当然だろう。このご時世に普通の日本人がこの商品を買ってくれるとは思わなかったに違いない。

「本当にいいんですか?」

「はい。お願いします。」

そう言って彼は代金を支払い、紙袋に入ったまま渡されたクリームパンと薬を手に持って店を出た。彼はすぐに自転車に乗って走り出した。

「おい止まれ!」

怒鳴り声に振り向くと日本人と外国人の少年の集団が見えた。彼らは自転車で彼を追走していた。

「何だよ! 急いでんだよ!」

彼は怒りをあらわにした。

「お前、俺たちの仲間を殴ったな!」

リーダー格と思われる少年が怒鳴り声をあげた。

「あぁ!? 知らねぇよ!」

「嘘つけ! 俺らは見てたんだぞ!」

「だから、俺は何もしてねぇって!」

「うるせぇ! みんなやっちまえ!」

少年たちは男性の前に回り込んで自転車を降りて彼に襲いかかってきた。

「痛っ!」

彼は腕を引っ掻かれた。血が流れ出している。しかし、彼は怯まずに叫んだ。

「こいつ!」

彼は殴りかかってきた少年の顔面を蹴り飛ばした。さらに別の少年が掴みかかろうとすると今度はその手をひっぱたいた。すると次の瞬間、腹部に強い衝撃を受けた。彼が目をやるとそこには鉄パイプを持った少年がいた。どうやらそれで殴られたらしい。男性はうめき声をあげて倒れた。

「うぅ……」

そこへ他の少年たちが群がってくる。

「おい、立てよ!」

「まだ終わってねえぞ!」

「さっきはよくもやってくれやがったな!」

少年たちは倒れている彼に向かって次々と罵声を浴びせてきた。しかし、彼は立ち上がることができなかった。激しい痛みと疲労が彼を襲ったのだ。

「おい、もう行こうぜ。」

1人の少年がそう言うと、残りの少年たちは倒れた彼を残して去って行った。

「ちくしょう……」

彼ははいずりながら倒れていたママチャリのカゴの中の紙袋を確認すると、薬とクリームパンは無事だった。

「良かった……」

よろよろと立ち上がろうとする彼をめがけて背後から走ってくる人影があった。

「危ない!!」

女性の声が聞こえたその直後、何か重いものがぶつかる鈍い音がした。

「え……?」

振り返ると、彼女は彼の目の前で倒れており、その頭部からは血を流している。そして、彼女の下には包丁が落ちていた。

「だ、大丈夫ですか!?」

彼は慌てて駆け寄った。しかし、彼女は返事をしなかった。そして、そのまま動かなくなってしまった。

「そんな……まさか……」

彼は絶句してしまった。いったい何が起きたんだろう?確か、背後から人が近づいてくる気配がして、それから……。男性の意識がもうろうとしてきた。おそらく、この人は自分を助けようとして代わりに……。

「ごめんなさい……ありがとう……」

彼は泣き崩れた。すると、その時、どこからか女性の歌声が聞こえてきた。

「♪〜あなたは今どこにいるのでしょう 私はまだここにいますよ〜」

それは恰幅のある外国人女性警察官のものだった。この時代の日本では外国人も官公職に就けるぐらいの人手不足だった。彼女は倒れた彼の元までやってきて言った。

「大丈夫? 立てる?」

「はい……」

彼は涙を拭いて立ち上がった。

「歩けそう? 無理なら救急車呼ぶけど……」

「いえ、だいじょうぶです……」

この時代の救急車は有料だ。救急隊員の気まぐれで値段が決められ、数万円を吹っ掛けられることもある。

「そう? じゃあ気をつけて帰りなさいね。」

「はい。」

彼は力無く答えて歩き始めた。ママチャリと雑貨屋で買ったものはいつの間にか無くなっていたからだ。しばらく歩くと前方に人だかりができていた。何事だろうと彼は思った。

「どうしました?」

「あぁ、あんたか。」

「何があったんですか?」

「また強盗殺人だよ。」

「えぇ!?」

「しかも今度は犯罪するためにわざわざ来日した外国人グループの仕業だって話だよ。」

「そうなんですか!?」

「あぁ、最近この辺で頻発してんだよ。」

「ひどいな……」

「まったくだよ。」

「早く捕まるといいですね。」

「あぁ、本当にそうだよ。」

警察官たちが犯行が行われた一軒家を調べていた。この時代では一軒家に住んでいることは小金持ちの証である。その家の玄関には2人の女性の遺体があった。

彼はその場から離れ公園のベンチに座り込み、呆然と空を見上げた。

「なんでこんなことになっちゃったんだろう……」

彼は子供の頃の記憶を辿った。今から数十年前の日本は、貧しくなっていると言われていても平和な国だった。しかし、今の日本にはそれは無い。

彼が小学生の頃までは、まだ食糧事情はマシだったかもしれない。しかし、中学生の頃になると、給食の量が激減してしまった。そのため、弁当持参の生徒が増え、彼もその1人だった。そして、高校生になる頃には、購買部で売られていたパンやおにぎりは入荷数が少ないためいつも全て売れ切れてしまい、その日の昼食はいつもカップ麺だった。

そして、大学生の頃、彼は友人に誘われて行った合コンで出会った女性と付き合うことになり、やがて結婚することになった。だが、結婚した直後に妻の両親が交通事故で亡くなり、さらには妻の実家の土地と家屋が借金の抵当に入ったことで生活苦に陥り、彼は仕事を探さなければならなくなった。

そこで妻はパートで働き始め、彼女の収入だけでは苦しいことから、彼は大学時代の友人の紹介で小さな建設会社に就職した。そして、2人で協力しながら懸命に働いた。

しかし、それから数年後、彼の給料から毎月天引きされていた保険料を、会社が着服していたことが判明した。その事実を知った彼は、すぐに会社を辞めて再就職活動を始めた。しかし、不況の時代のためなかなか良い仕事を見つけることができず、結局、彼は失業したまま妻と別れることになった。

その後、彼は日雇い仕事をしながらなんとか生活をしていたが、ある日、彼はその日食べるものを買うお金すら無くなって途方に暮れていた。そんな時、彼は道端に落ちていた宝くじを見つけた。彼はそれを拾って確認すると1000円分のくじが当たったことがわかった。それは彼が生まれて初めて当てた当選金であった。彼は喜び勇んで近くの銀行へ行って換金を済ませた。

彼は千円札を握りしめ、久しぶりに外食でもしようかと考えた。だが、彼は途中で立ち止まった。このままレストランに行っても料理が出てくるとは思えなかったからだ。

なぜなら、この時代の日本の飲食店のほとんどは外国人によって経営されており、メニューのほとんどが英語か中国語のような日本語以外の言語で書かれていたからだ。それに、店員の態度が悪い店も多い。だから、外国人の経営している店で食事をするのは避けたかった。

「仕方がない……コンビニで何か買うか……。」

彼はそう呟くと、近くにあるコンビニエンスストアに向かった。しかし、店内に入ってすぐ彼は絶句してしまった。その理由はレジカウンターの上に積まれていた商品の数々にあった。

「え……何これ……。」

彼は驚きながら目の前にあるものを順番に見ていった。そこには、おにぎりやサンドイッチ、総菜パンなどの食料品やペットボトル飲料などが山積みになっていた。

「なんでこんなものがこんな値段なんだ!?」

彼がしばらく寄らない間にコンビニでは、おにぎりやサンドイッチは500円を超えるまで値上がりしており、ミネラルウォーターは500ミリリットルのペットボトル1本で200円を超えていた。さらに、総菜パンなどは1000円近くの値が付けられていた。

彼は一瞬、これが夢なのかと思った。だが、手に取ったサンドイッチの袋が現実のものであると証明していた。彼は急いで店を出ようとした。だが「冷やかしで来たのか!?」と店員に怒声を浴びせられ、何か買わなければならないと思い商品を見直すことにした。

「うわっ、どれも高すぎる……」

彼は愕然としながら陳列棚を見渡した。そして、彼はあるものを見つけて手を伸ばした。それは、「ディミメイト」と呼ばれる携帯用の食品だった。これは、小麦粉をマーガリンで炒め、ブロック状にしたものに砂糖と保存料を加えただけの粗悪なものだった。1箱200円(税込み)である。彼はこれを1000円で買えるだけ買ってコンビニを出た。彼はアパートに帰る途中、歩きながらこの食料を食べ始めた。そして、食べ終わる頃には、もう二度とこの店には来ないと心に決めた。

嫌な思い出しかない。彼はふと遠くに片足を引きずりながら杖をついて歩く若い女性を見かけた。

「あの人、大丈夫かな?」

彼は女性に声をかけようとしたが、女性をよく見ると思わず息を飲み込んだ。なぜなら、女性は血まみれの顔をしていたからだ。その顔からは、生気というものが全く感じられなかった。まるでゾンビのようだった。

「ひっ!」

彼は恐怖のあまり悲鳴を上げそうになったが、すぐに口を押さえて我慢した。そして、彼は女性に背を向けて走り出した。

「あの人は見捨てられたんだ……!」

この時代の日本では障害を持ったら富裕層でない限りは生きていけない。障害者福祉は崩壊しているからだ。だから、彼女は誰にも助けてもらえなかったのだ。彼はそう理解し、女性のことを哀れみ、同情した。だが、彼は自分のことを考えるだけで精一杯だった。彼はとにかく走った。そして、ようやく自宅のあるボロアパートに着くと部屋に入り鍵をかけた。

「あぁ、怖かった……。」

彼は安堵しながら部屋の床に寝転び、そのまま眠った。目を覚ましデジタル時計を確認すると日付が変わっていることが分かった。彼が持っている電子機器はこの時計ぐらいだ。電気もガスも水道もないのはこの時代の日本では珍しいことではない。

「殴られたところが痛む。今日は寝ておくか……」

痛みを我慢しながら起き上がり、コオロギの保存食をペットボトルに入った水で流し込んだ後布団を敷いて横になった。定職には就いてないから時間の使い方だけは自由だ。だから、たまに何もせずにゴロゴロしていることもある。

「俺の未来はどうなるのだろうか? 不安だが、とりあえず今は休もう……。」

彼はそう呟きながら眠りについた。

それから数日後、痛みが消えたので仕事の斡旋所に行くことにし、外に出た。彼が歩いていると、どこからか子供の泣き声が聞こえてきた。辺りを見渡すと、道路に女の子が座り込んで泣いているのを見つけた。年齢は10歳前後くらいで、髪はボサボサで服も薄汚れていた。

「君、どうかしたのかい?」

彼はその子に声をかけたが、その子は答えずただ泣くばかりだった。

「親とはぐれたのか……仕方がない。交番に連れて行こう。」

彼はそう言って女の子の手を引いて歩き出そうとしたが、突然、後ろから誰かに頭を叩かれた。振り返ると、そこには30代後半の女性が立っていた。

「あんた! うちの娘を誘拐するつもり!?」

「え!?」

彼は驚いてしまった。なぜなら、目の前にいる女性は女の子の母親というにはあまりにも似ていなかったからだ。

「いや、俺はそんなつもりじゃ……」

彼はそう言い訳しようとしたが、母親は聞く耳を持たなかった。

「黙りなさい!! この変態!!」

そう言うと、母親は持っていた鞄で彼を殴ろうとした。彼はとっさに避けて、母親から離れた。

「ちっ!」

母親が舌打ちすると、鞄の中からナイフを取り出して彼に向かってきた。彼はそれを見て急いで逃げ出した。だが、道路の亀裂の間に引っ掛かり転んでしまった。この時代のインフラの整備はほとんどなされていない。そして、彼は刺された。背中を深く。

「うぐぅ……」

彼は倒れながら後ろを見ると、刃物を持ったまま震えている母親の姿が見えた。そして、彼は意識を失った。

彼は気がつくと診療所のベッドの上だった。背中が痛い。看護師に呼ばれた医者が声をかけた。

「お目覚めですか?」

「はい……。ここは?」

「診療所ですよ。あなたは、道路で倒れていました。」

「あぁ……そうなんですね……。ありがとうございます。」

「いえ、これが仕事ですから……。あと、言いづらいのですが、あなたの傷は脊髄にまで達していました。もうまともに歩くことはできないでしょう」

「……。」

「失礼します。」

そう言うと、医者は病室から出て行った。彼はその後、窓の外を見た。外では、小学生たちが楽しそうにサッカーをしていた。

「みんな元気だな。俺はもう歩けないのか。」

彼は悲しくなった。そして、自分がこれからどうやって生きていくのかを考えた。だが、全く思い浮かばなかった。その時、扉がノックされ、一人の若い男性が入ってきた。

「こんにちは。気分はいかがですか?」

その男性は20歳前後の青年だった。

「はい、大丈夫です。」

「それは良かった。僕は、あなたを助けてここに運んだ者です。」

「あぁ、そうだったんですか。」

「はい。僕はこういう者です」

青年は男性に名刺を見せた。「アフストテフォラス臓器移植会」と書かれている。

「え、臓器移植……?」

「ええ」

そうだ、そうだった。男性は嘆息した。今や臓器移植は日常茶飯事になっているんだった。

「あの、どこをいくらでなんですか?」

「あぁ、すみません。えっと、腎臓で、2千万円ですね。」

「そ、そんなに……。」

彼は驚いてしまった。彼は今60歳。ボロボロの体でもう何年も生きられない。2千万円もあれば不自由はしないだろう。

「わかりました。やります」

「ありがとうございます。段取りはこちらにお任せください」

こうして彼は腎臓を売って得た金で臓器移植会が経営する養護施設に入所した。彼は幸運な方だ。この時代の日本人は人生を自殺や他殺で終えるのが半数に上るのだから……。

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