アカリが夢から目覚め、そして己について知るところから物語は始まる。
そこは異世界……といっても、実際に彼女にとってはそちらが現実だ。
さて、タイトルの通り。いかにして彼女は『クイーン』となるか。
我々のいる現実にあるものを異世界の問題へとうまくスライドさせ、そして落とし込んでいるのがまず驚き賞賛である。
そして精神的には普通の女子高生であった彼女の葛藤と覚悟と決意が胸を打つ。
彼女の賢さとは、そうした事象を落とし込んで活用できること、なのかもしれない。
絆であるとか、誰かの想いであるとか、人が人として立つために支えとなる大切なものも沢山詰まっているように思いました。
ぜひご一読ください。
【賢いヒロイン】コンテスト応募作品
普通、否、美少女を自認するアカリが夢から覚めるとそこは異世界。
現実と思っていたこれまでの世界が、実は夢だったという設定がユニークです。
おとぎの国のような不思議な世界観を、映像が目に浮かぶような臨場感で描写していますが、異世界の国ヤシマテンノと日本の歴史はどこか似通っていて、主人公アカリは女王候補として奮闘します。
魔法の国の王女なのに魔力がないアカリと、莫大な魔力を持つレンとの絆。母親である女王サラサの高潔さなど、胸を打つ展開がこの作品の最大の魅力だと思いました。
是非、ご一読下さい。