まと銭スピンオフ一般人がお金の取り立てをしてみた

ヤック

第1話


人と金銭的な貸し借りで帰ってこなかったり人間関係が壊れたり、裏切られたりするのは何もこの主人公だけでは無いだろう人生で一回もお金を踏み倒されたことがないという人はいないと思うしテレビや漫画の世界だとそれ専門の奴らが主人公だが一般人がお金の取り立てを真剣にする。というのはなかなかないと思う、 実際に一般人がお金の貸し借りをして取り立てるとこうなるというのを書いていこうと思う。



物語は今年の春から おっと自己紹介が遅れた俺の名は久山、都内でシェアハウスの運営を多数している 自営業者である。

中国上海で会社を経営して潰し東京でホームレスからシェアハウスを立ち上げる。

語学は中国語英語話せることから最近は色々なシェアハウスを仲介している。

ちょっとチンピラが入ってる叩き上げの経営者だ。30歳

最初は春の暖かい風が吹く四月頃 その日は友人と新しく池袋でオープンするシェアハウスで 飲もうという日だった、その中に奴はいた、安部という男である 28歳

シェアハウスを渡り歩いてるらしく、ボードゲームやポーカーが 好きな男であった。 話を聞くと家を追い出されそうになってるらしく家に住ませてくれと言ってきた。

元ホームレス経験のある久山、新宿の物件なら空きがあるから管理するなら無料でいいぞと承諾

それが、、、、この物語の悪夢の始まりであった、、、、

数日後 なぜか池袋の家の方にやたらボードゲームが無許可で置いてある。

新宿の物件の客から部屋が汚いとクレームがある→行ってみると一週間は掃除してない始末、

電話がかかる 「あーすいません久山さん?なんか安部からイベントに来ないですかって超来るんですけど断っていいですか?久山さん来るんですか?」

今になってわかった事だが借金に抵抗がないやつは全て掃除が出来ない男が多い、そして自分の都合で全て考えるやつが多い。


呼び出しぶちぎれる

久山 「おい安部?お前さ無料で住む代わりに掃除しろっつったよな?後 俺の周りに無許可で怪しいイベントだかなんだか知らねーけど招待してんじゃねぇよ池袋の荷物も俺の許可通せよ」


安倍「すいません、気を付けますだけど知り合ったらそこは関係ないですよねイベントの誘いは?」


久山「関係あるだろ?お前逆にお前俺がお前の周りにいろいろと営業しまくったらむかつくだろ?俺に電話がくるってことは久山の 知り合いのあいっていう認識で深い関係と思われてないんだよお前いい年こいていい加減にしろやきさん」

胸倉をつかむ久山

安部「痛いです痛いですすいません暴力はやめてくださいすいませんでした」

久山「わかってんのかよおら!」

30分後に落ち着いてきて色々話す

安部「僕、イベンターなんですよ」

久山「イベンター?」

安部「ゆくゆくは東京ビッグサイトとかでイベント 開けるようになりたいんですだから久山さんにも儲けられるように 久山さんの周りの人脈紹介してください!」


久山「ふーんボードゲームっちいうんねこれ、で金とか賭けるのこれ?」

安部「お金は賭けないですけど今結構流行ってるんですよ、これが 僕の開いたイベントの写真です」

何枚かの写真を見る久山

久山「こんなに人が集まるん?お前友人多いんだな」

十代の頃からあまり普通の友人が少ない久山、結構衝撃的だった、 金も賭けないしたかが人生ゲームみたいな奴でこんな 人がくるとはなと

そして一週間後、車で金主春吉の所に報告しに行く日だったその 前にゴミ捨てや掃除などがあったので安部を連れて物件を回り掃 除をさせてから行く予定だった。

港区にある金主の人の家に着いた。

久山「お前は車で待ってろ」

といいエレベーターを上がり家に上がる。

金主春吉「いやー今月もありがとうございます久山さん最近調子はどうっすか?」

色々と現状報告と雑談を交わす

春吉「いやー最近カタンの開拓者っていうゲームにはまってましてね」

久山「それプレステのゲームですか?」

春吉「いやボードゲームっていうやつで駅前にあるところに友人に 誘われてやったらはまっちゃって、テレビも電気もいらんですよ」

ふーん、、、はっ!

久山「実は車に人一人待たせているんですけどそいつボードゲーム 詳しいんでよければ呼びます?」

春吉「へ?いいですよ!色々と聞きたいんで!」

そして来る安部、 色々とボードゲームの

話をするがちんぷんかんぷんだったがそのあと

安部「ボードゲームが24時間できるシェアハウスを 作りたいんでお金を貸してください!」

久山「おいおい、お前それ儲からなかったらどうなんだよ?責任とれんの?」

春吉「いいですよやりましょう」

へ、、、、、

久山「いいんですか?春吉さん?」

春吉「いや今ボードゲームは上り調子だしいいでしょう投資しますよ」

この金主春吉のビジネスセンスは間違いなかった。ただ結果を考えると 「人選だけ」間違えていたのだ。



安部「ありがとうございます!!あとそれと、、、、、個人的に生活困ってるんで、、、生活費も借りたいんですけど、、、、」

その後車の中

久山「一応お金が出るとは思わなかったが俺の紹介だからな、顔に泥を塗るような真似すんなよ」

その後電話

久山「いやーびっくりしましたよ春吉さん、だけど失敗したらどうするんですか?」

春吉「別にボードゲームで人が来なくてもシェアハウスオンリーに変えればいいだけなんで大丈夫ですよ名義も彼でいけるし」

久山「了解です、ただ俺は管理はしないですよ」

そして、、、、、当面の生活費40万円プラス不動産借りる費用7 0万 合計110万円借りた安部。

一か月後に池袋に一軒家を借りた

ただ、久山の予想通り 最初は少しだけ人が来た、ただ毎月家賃が圧し掛かってくるのに 当人の安部の方は何も危機感が無い、イベントも意外に人が来ない 。

イベントやるために家を借りたのに他のイベントで朝までボードゲームしてるくらいだ。

そして春吉からの電話

春吉「あー久山さんっすか?どうもです、あの安部の奴様子はどうですか?売上聞いてもこれ破産なんでこのまま続くと」

久山「そうですね、客観的に見てこの家が自分のお金で借りてやってるっていう意識はまずないですね」


春吉「一応久山さんの方からも発破かける感じで言ってくれると 助かりますね」

久山「わかりました」

その物件に朝に行ってみた。そしたら安部と知らない男、女が寝ていた

久山「おい安部起きろ」

安部「はい、、、、」

場所を変える

久山「お前昨日何してたんだ?」

安部「朝までボードゲームしてました」

久山「この家はお前が家賃とか払う契約だったらそんなことしないだろう、お金はちゃんと取ってんのか ?朝までは次の日考えてもしないだろう、今月どうすんだ?当面の生活費も借りてスタートしてんのにこれはないだろう、え?」

説教を二時間くらい してから帰った

独り言久山 「多分潰れるな、、、、」

それから一週間後、、、

広い一軒家で部屋も余ってるので久山は監視も含めちょくちょく泊まりに来ていた

ある日

早朝6時

ピンポンピンポンピンポン!!!!

どんどんどん!!!

「開けろや!!!!おら!!!!!文句があって来てんだよ!!安部いんだろ!!」

そう、、、、久山のビジネスパートナー?の田川の声だった

田川とは実家の栃木から東京に来るときに久山の家に泊まってから交友があり

埼玉のシェアハウスをオープンした時に家賃光熱費無料で物件管理してくれと

久山が誘い、今では五件の物件を管理し生活している強者である。

短気で手がつけられないところが多々あり、度々久山も手を焼いている

安部「はい、なんですかこんな朝早くに」

田川「お前よ!新宿の物件掃除してんのかよ?お前がやらないから俺が掃除してたりしてんだよ!」

安部「すいません、この家を任されてから行ってないです」

田川「この家さ、、誰も人住んでねーじゃん、お前いっつも何してんだよ?久山さんに 迷惑かけんじゃねーよ!今すぐ新宿いけやこら!」

二階に上がり久山に助けを求める安部

安部「この人、なんなんですか?」

久山「なんだよこんな朝早く」

田川「おはようございます、朝早くすみません久山さん、おい安部久山さんは関係ねーよ」

久山「まぁまぁまぁ落ち着けよ、聞いてたけど田川は五件物件管理してて利益もだしているし、ある意味先輩だ安部、この物件があるから新宿の物件掃除できねーってのはないし、客観的に見てこの物件も新宿の物件もさぼっているようにしかみえねーよ

んでさ、、、朝で機嫌悪いのもあっけどなんで俺に泣きつくん?」

田川「おらこっちこいよ!!!」

引きずり出される安部

そんなこんなで色々ありとうとう

安部は連絡が取れなくなった

春吉からの電話

「いやーあの安部さんダメですね、追い出します、久山さん物件管理頼んでも大丈夫ですか?」


久山「いやーさすがに既存の物件もあるんできついですね」

春吉「まぁでも久山さん紹介したし、少し協力してくださいよ」

そして一か月もしないうちにボードゲームハウスというのは潰れた。

借りたお金に借用書を書いて追い出す春吉

立ち会う久山

春吉「じゃ一応後の処理は任せましたよ久山さん」

そして

久山「まぁ潰れたな、自業自得ってやつだ、で借りたお金どうすんの?そして住むところは?」

安部「友人の家に、、、住もうと思います、借りたお金は分割で払います」

久山「借金の取り立ての裁量は俺に任されてんのよ、物件借りたお金はともかくさ、借りた生活費の40万円は返そうぜ、そして俺の家に住め、友人の家っつったって家賃そこで払うんならこっちとしては少しでも利益になる方がいいのよ、監視の意味もあるけどな」

安部「それは、、いいです友人の家に泊まります、お金も返します」

久山「だからさ、春吉さんがお前がボードゲームのシェアハウスやりたいから投資したのわかる?それでお前はこけたのよ自業自得で、全部見てたけど、選択肢なんてないから今お前いくらあんの?」

安部「一円も、、、ないです」

久山「おいおいおい、、ふざけんなよ、財布見せろよ」

安部「クレジットカードも何もかも止まっていますそれしかないです」

久山「それでよく友人の家泊まるとかぬかせるよな?お前よりお前を甘やかしている周りの友人に殺意が芽生えるぜ、親に今電話してみろよ」

安部「仕事に出ています」

そんなこんなのやり取りで久山の家に泊まり二週間

安部逃亡

電話しても繋がらずFBもラインもブロック

ここから久山の追い込み劇が始まる、、、、、、

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色々な所に電話をかけまくる久山

久山「あのすいません、安部知らないですか?匿ってないですよね?」

共通の知り合いに電話をかけまくるそして

借用書の住所で検索するとシェアハウスだった。

そこに電話すると

久山「借用書の住所で検索したらここに辿り着いたんですよね、安部君いますよね」

相手「いやいないですよ知りません」

久山「知りませんではないでしょ?ここに住所書いてあんだから?あのですねそっち今から伺いますよ」

相手「実は安部君、、、うちの家の家賃一年分踏み倒して出てって行ってるんですよ今年の五月に」

五月と言えば安部が新宿のうちの物件に住んだあたりの時期である。

久山「一年分って、、、あなたも追ってるんですか?」

相手「いや実はうちのシェアハウスの住民からもお金借りて踏み倒しているんですよ」

あきれた、、、、、、、

久山「少し威圧的に詰めてすいませんね事情をお伺いできればと思うんですが大丈 夫ですか?」

物件に赴く久山

話を聞くと本当で住民のほとんどの人が安部にお金を貸したりしていた

久山「まとめて問い詰めますよあいつに」

相手「有難うございます」

そして二週間後

ラインで友人から

久山さん、あの安部の奴借金踏み倒して逃げている身なのにボードゲームのイベント開いていますよ!!

スクリーンショットも送られてきた。

怒りがこみ上げる、、

いい度胸してんじゃねーか、ボードゲームなんてしてる場合じゃねーだろ!

人の金踏み倒している人間が表の舞台になんか立つんじゃねーよ、、、、、

そして久山はあるところに電話を掛けた、前からの知り合いの所だ。

久山「ご無沙汰しています久山です、赤坂さん、お金の取り立ての人知り合いでいますか?」

赤坂「日本人で成果報酬で動いてくれる人と、中国人で前金で動いてくれるけどやばい奴らいますけどどっち使いたいですか?」

赤坂さんは久山の知り合いで中国関係で知り合った、無骨な久山と違い柔和な外見に

似合わずかなりのアウトローである。

久山「中国人は後で何請求されるかわからないんで日本人の人がいいですね」

赤坂「わかりました、じゃブクロで一回ミーティングしましょう、ただ久山さん」

久山「はい」

赤坂「僕もその人呼ぶんですけどなんか借用書の原本とかあります?そしてその人も結構裏の人間なんで一回呼んだらそうそうと引き返せないですけど大丈夫ですか?」

シェアハウスの人の好さそうな住民の

「お金信用して貸したのにな、、、安部君に、、」の顔たちが浮かんできた。

覚悟を決め久山

久山「借用書の原本は手元にあります、大丈夫ですよきっちり回収しましょう」

そして三日後

夜七時池袋駅北口喫茶店伯爵

いつもこの喫茶店に来るとロクな人種がいない

不動産屋、金融屋、やくざ、風俗のスカウト

そんな喫茶店である。

その中でただならぬオーラを発してる人が赤坂さんの横にいた。

室見「どうも初めまして室見です話は赤坂君から聞きましたよ」

身長180センチくらい浅黒い顔で一目で一般人なら目を合わせたくない感じの人であった。

例えるとフィリピンのマフィア的な感じの人であった。

久山「これが借用書の原本です、奴はこの日に必ず現れます、車で池袋まで迎えに行って現場に行きましょう。」

室見「開催者だから来るだろうけど、逃げられたらどうすんのよ?そこらへん段取りとってる?」


久山「協力者が三人います、安部がいる事を確認して固めてから室見さんに合わせるんで大丈夫です」

室見「へー結構この子恨み買っちゃってるのね、了解です、俺は成果報酬でいいよ」

カタギじゃない眼光がところどころ顔を出す室見さん

そして、、、、、イベント開催日

ボードゲームのイベントは長い

大抵昼の一時から夜の九時までやるとかザラだ、

poxvという会社があり、そこの休みの日に会社のスペースを無料で貸していた。

昼一時半

久山の電話が鳴る

友人「いた!いたよ!安部!会場に入っていくよ!」

了解有難う

久山「じゃあ室見さん今日一日宜しくお願いします行きましょう」

車のエンジンのキーを回す。

そして現場の前の駐車場

poxvのビルはセキュリティが厳しいし、会場に踏み込むと周りの人がいるし厄介なのでの一階にコンビニがあるのでそこを見張った

そして、、、、

安部が出てきた

どうやら道に迷った女性の人を下まで迎えに来たらしい。

そこで突入する二人

室見「安部君だよね」

ただならぬ空気

一緒にいる客の女性も空気を読み安部を置いて無言で会場の中に入っていった。

久山「おい、お前こんなところでよくノウノウとボードゲームなんか出来るよな面貸せや」

室見「ここじゃなんだからさ、喫茶店にいこ」

安部を喫茶店に連れていく。

その喫茶店の中の空気だが相当な空気であった

時間は一時半、結果三時半までいたのだが本来そこの喫茶店は昼の二時で 閉まるのであるが話しかけれないただならぬオーラがあった。

安部「、、、、、、」

室見「あんだよだんまりかよおたく?携帯かせよ親に電話しろよ」

安部「、、、、、、」

室見「どうすんの?」

机を蹴る

室見「どうするかってこっちは聞いてんだよ」

安部「すいません」

親に電話する安部

安部「あ、、お父さん、今借金しててお金振り込んでほしいんだけど」

室見「貸せ」

室見「あーお父さん?代わりました株式会社ブレーキの室見です、あのね、息子さん今借金して逃げてんのよ、親としてどうなのよ、どうします?」

安部父「二十歳を超えてるんで知りません」

室見「知らないっていってもさ親子なんだよ?どうなっても知らないっていうならそれでもいいけど」

安部父「法律の外でやるのはやめてください」

室見「いやだけどさ、捕まっちゃったんだよ安部君、仕方ないよね請求はできないだろうけどとりあえずそっちまで今から行きますよ。」

安部父「どうぞ」

そこで電話は切れた

室見「おし行くか京都まで親に払ってもらうしかないでしょ」

安部「それだけは勘弁してください、、、、今イベントの最中ですし」

久山「お前さ、頭いかれてんじゃねーの?お前が分割で払うと言って逃げなきゃこんなことになってないのよ車に乗れよ」

店を出て車に乗り品川に向かう

その時久山は運転席

そして後部座席に安部と室見さん

室見「あのね、君ね、東京向いてないよ、田舎に帰った方がいいよ」

室見の詰めが続く

そして品川に到着

にぎやかな通りを歩く

久山「いやーお前意外に人望ないな、お前が開いたイベント色々な奴が教えてくれたよ」

安部「あの、、、あの借りた物件名義を変えたいんですけど」

この期に及んで借金をする人間というのはとことん自分の事しか考えないやつが多い。


久山「お前が途中で投げたんだろ?無理だ、自分の事ばかり考えてんじゃねーよ」

品川駅新幹線乗り場

室見「ほれ切符」

新幹線に乗る途中室見さんは少し優しくなってきた

室見「おいおいおい、この世の終わりみたいな顔してんじゃないよ!旅行だと思いなよほれ駅弁」


久山「こんな奴に食わすんですか?」

室見「食わさないと監禁になっちまうからな」

久山「お前新幹線代とか色々面倒見てもらってんだから親に全部払ってもらえよ借金、わかってんのかよ?え?」

胸倉をつかむ久山

室見「まぁまぁまぁとりあえず乗ろう」

そして新幹線に乗る

そして途中安部がトイレに行く

見張りをする久山

異様に長い

トイレのドアを蹴り

久山「おい!!なげーよ!!何やってんだよおら!!」

駅員が来る

駅員「どうされましたか?」

久山「いや、友人のトイレが長くて死んでんじゃないすか?開けれます?」

駅員が開けようとすると安部が出てきた

久山「おい、お前逃げようなんて考えてんじゃねーよな?」

安部「僕はそんなことしないです」

こんなやり取りを続け

名古屋についたときに事件は起こった

タバコを吸って戻ってきたときにいきなり走り出す安部

室見さんの隣だったから安心していた

久山「ん、、、おい」

走って追っかける久山

久山「おい!待てやこら!!!!」

ざわつく周り

人の多い名古屋駅、改札のあたりで見失い

安部は走って逃げていった

はぁはぁはぁ、、、あの野郎

息を切らす久山、

ホームに戻ると室見さんがいた

室見「あー逃げちゃったね安部の実家の住所はわかる?」

久山「わかりますけど、室見さん、、、、落ち着いてますね、、」

室見「俺もこういう商売やってるからね、こういうのは慣れっこよ」

久山「どうします?京都まで行きます?」

室見「行くしかないでしょここまで来たら」

そして京都駅

舞鶴まで行くには特急舞鶴号とかいう電車に乗らないと行けないみたいであり、乗り換える

そして辺りは暗くなってきて田舎の風景が並ぶ

久山「田舎っすね、、、京都府なのかここ」

室見「京都っつってもえらく遠いなおい」

京都から二時間以上かかった、、、正直新幹線で東京まで行くのと時間は変わらない。

久山「こんな糞田舎、、、俺の実家より田舎だ、なんもないですね、なんで京都の 奥くんだりまで、、、」

室見「まぁまぁこれも縁だよ」

久山「縁?ですか」

室見「こういう機会じゃないとここまで絶対来ないだろ?これも縁だと思わないとやってられないのよ俺の商売」

このとき久山は室見さん、、、広いな心が、、、かっこいいと感嘆していた。修羅場を幾度と潜り抜けている眼であった。


タクシーで住所の辺りまで行く

辺りは真っ暗である

久山「ここが、、、、安部の家?」

家の佇まいはただの平屋に軽自動車が横に一台

久山の実家とあまり変わらない、久山の実家よりは少し綺麗ぐらいであった。

久山「まぁこんななんもない片田舎で貧乏だと都会で人を騙すのなんて屁とも思わなくなるんでしょうね」

室見「おし行くぞ」

そしてピンポンを押す

時間は夜の10時

久山「ごめんくださーい!!来ましたよ!!」

、、、、、、、、、、、

車はあるし、場所は歩いてどこ行くのも遠いエリア、そして時間も時間

絶対居留守を使っている。

久山「もっとガンガンやりますか」

室見「待て」

そそくさとその場から離れる

室見「ちとコンビニに行こう」

久山「へ、、コンビニ?」

そこの場所から20分ほど国道を歩くとコンビニがあった

室見「借用書をコピーしてくれ」

コピーをしてまた家に向かう

その時警察がやたら多いなと感じた

そして

室見「あまりガンガンやると法に引っかかるからな」

ポストの所に折り曲げた借用書を挟む、借用書の裏には連絡先が書いてある。

室見「おしこれで明日の朝一番に来ればいい、無くなってたら絶対にいるし呼んでいる、飯でも食うか」

近くの食堂に行く

おばちゃん「いらっしゃい」

室見「えーとなんにする?あータンタンメン?了解俺はチャーハン」

おばちゃん「あなたたちどこから来たの?」

室見「東京ですよおねぇさん」

おばちゃん「へー!!東京から?!なんでまたここに?」

久山「ここの近くで安部さんという人知ってます?お金の取り立てで来たんですよ」

おばちゃん「しらないねー、お金の取り立て?お兄ちゃん達悪そうね、あまりほどほどにしてくださいよ」

室見「悪そうだなんて悪くないですよはははおねぇさん」

タンタンメンとチャーハンが来た

食べながら事情をちょろちょろと話す

おばちゃん「あーそれはひどいね、うちの娘も東京に行ってるけどこの舞鶴からでそんな

人がいるなんてね、ところであんたたちどこ泊まるの?」

久山「駅前のホテルでも泊まろうかなと」

おばちゃん「なら空いてるか電話してあげるよ」

そしてそのおばちゃんは店をもう閉めるからと車で駅まで送ってくれた。

久山「俺の地元、、、田舎ですけどこんなことしないですよ余所者に、、、めちゃいい田舎ですね、、、こんな街からなんで安部みたいなカスが生まれるんだ、、、、、」

室見「なんか過去にいじめられたかなんかあるんじゃない?安部君」

そしてホテルに入る

室見「少し飲もう」

コンビニで酒を買う

12時

飲みながら色々と話す

漫画闇金ウシジマ君のいう通り

アウトローの世界は全て「自己責任」である。

金貸しもそうである、室見さんは個人の金貸し、仕事の笑い話をしたり、仕事の

仕方を聞いたり、久山は心の中で

(新橋や神田あたりで会社の愚痴言って飲んでるサラリーマンのおっちゃんとか若いやつ、、、この人の世界を一週間でも経験したら自分の環境がどんなに 守られてるかわかるだろうな、、、)

と感じていた。

そして朝六時起床

四時間しか寝てない目をこすり

室見さんを起こしに行く

久山「おはようございます!」

室見「おうおはよう、じゃ行くか」

タクシーに乗りながら

久山「しかし僕らなんだかんだ言って昨日からそんじょそこらのリーマンより働いてますね」

室見「固定給じゃないから人より働くんだよね、俺らの世界」

そして家に着く

室見「あっ!」

ポストからはみ出すように挟んだ借用書の紙が無い。

久山「いるんじゃねーかよ、、、今朝だから行きますよ子も子だが親も親だな、親子揃って逃げてやがる」

室見「待てどちらにしても車もあるしいるから家の前で待ってよう」

待つこと30分、、、

警察が来た

警察「久山さんですよね?近隣の住民から不審者通報がありまして」

久山「おいあのさ、、、なんで俺の名前しってんの?そんなに俺ここら辺界隈で有名なの?」

警察「あっ!」

久山「あの家だろ?安部さんからの通報でしょ?」

警察「いえ近隣の住民からで、、、」

借用書を見せる

久山「ほれ金利取ってねーだろ」

警察「とりあえず署まで」

室見「いや嫌だよ時間の無駄だ、行くぞ久山」

歩き出す二人

警察「ちょっと待ってください」

執拗についていく警察

室見「ついてくんなっていってんだろ!!」

大通りに出たところでパトカー二台が止まっていた

刑事「すいませんこういうものですが」

警察手帳を見せてくる

室見「刑事さん、俺らなんかしたの?」

笑顔で刑事

刑事「まぁ少し協力してくださいよ駅まで送るんで」

そして

東舞鶴署

事の一部始終を話す。

全ての警察官が納得した瞬間だった

刑事「しかし、、、この舞鶴なんて田舎からね、、、こんな奴がね、、、ただ舞鶴はいいところなんで嫌いにならないでよ」

久山「ここまで刑事さんまで出てくるのはなんかあるんですか?」

刑事「いやー闇金とかだと思ったのよ、それで自殺したり凶悪犯罪になる可能性も高いし」

この阿部事件

事情を説明すると100%皆納得する。

ただ個人間での借金、借用書も書いてお金を貸しても日本の国のシステム上

借りたやつが強いんだなと実感した。

普通の人でここまで取り立てる人もそうそういないかもだが、

債務者を守るように出来ている。

刑事「まぁ力になれなくてすいません、東京まで気を付けて帰ってください」

そして東京に戻る道

室見「あの安部くんさ、東京には戻るのかね」

久山「まぁほとぼりが冷めたころにイベントでも開くでしょう、その時はまた乗り込みますよ」

室見「金貸しの口からいうのはあれだけどさ、この商売取れたら儲けもんてきなのよ」

久山「どういうことですか?」

室見「どうしようもないカスに対しても良心を売って利息を取らないといけないのよ、 払えないって言われたらそれまでだから」

そして東京に戻った

しばらく忘れたかのように時間が過ぎていった、久山の周りもこの事件は広く知れ渡った

そして一か月後

久山の携帯に通報が入る

友人A「久山さん、あいつ今月の十日と十四日、十七日、イベント開きますよ」

久山「マジ?東京に戻ってきてんの?あいつ」

色々な人から連絡が来る

久山「あー安部の件ね他の人からも人からも通報あったよ有難う」

そしてまた厳戒態勢を引く

室見「へ!!??あいつ東京に戻ってきてまたイベント開いてんの?大したもんだね行くよ」

十日の日の前の日に田川から連絡があった

田川「俺もあいつに文句あんすよね、仕事増えるし、久山さんも春吉さんも人が良すぎんすよ、俺も行かせてもらいますよ」

その十日のイベントはシェアハウスの中でボードゲームのイベントであった場所は

品川区夜開催

まず内通者を入れる、情報が入り向かう、

田川「あ、どうも久山さんにお世話になってる田川です」

室見「よろしく、俺も二回目だから遠慮はしないよ」

久山「監禁してやるよあの野郎」

読者の方に想像してもらいたいのは、、、、

こんな、、、、、殺気だった明らかに怖そうな三人が暗闇の中で自分の家の前に車を止めて

待機していたらどう思うだろうか、、、

お金は借りても返さない人はこの世の中に沢山いるが、もし借りて返さない人は安部みたいに

逃げないで謝罪でもすればこんな追われている身にならないし本にも書かれないで済んだだろう。

まぁ要するに安心な生活送りたい人は「借りたお金は返しましょう」ということです。

時が止まったように静かな車内、、、、、そして安部が来たコンビニの袋を抱えて

車から三人とも一秒で出る

一番速かったのは久山

胸倉をつかみ安部を

コンクリートの壁に叩きつけてコンビニ袋を取り上げて投げる

久山「おう、、、、、やっと会えたなこら、、、」

安部「痛いです!!痛いです!!!暴力はやめてください!!痛いです!」

久山「逃げたの誰だ!!こら!!!」

そこで田川が安部の服の袖の部分を引っ張り久山から取り上げる

田川「おめぇ久山さんに恥かかせてんじゃねーよこら、、、」

安部の服はボロボロだ

後ろから室見さんも来る


室見「おいおいおい、お前ら暴力はあまりやめとけ、でさ安部君こっちで話そう」

駐車場に連れていく

イスラムのISISの囚人みたいな感じで拘束される安部。

色々と詰められる

両脇に久山と田川

そして大岡越前的な位置に室見さん

時代劇の捕り物帳みたいでもあった。

室見「とりあえず車に乗ろう、喫茶店で話そう」

田川「おら!!!こいよ!!おら!!」

久山「おい、、あまり暴れると殴って気絶させんぞ安部おとなしくしろよ」

安部「助けてください!!!誰か!!!車はやめてください!!」

久山の車はどこにでもある軽自動車なのだが、、、この瞬間

恐らく日本で一番重い自動車であろう

乗ったらどこに連れていかれるかわからないし夜も真っ暗である

その時警察が来た。

誰かが通報したのだろう

警察「警察です、何してるんですか?近隣住民から通報がありまして」

室見「いやーこいつがひどいのよ暴れて逃げようとしててさ」

両方の意見を聞く警察官そしてその時

安部「この人達!!僕を殴りました!!」

正真正銘のクズである

そして住所を聞かれると

安部は「品川区~」

ボードゲームのシェアハウスの会場を言う始末

ここまで行くと犯罪者、サイコパスだ

昔からこういう手合いの尋問は慣れている三人

品川区大崎署まで連行される

またまた借用書を見せて説明すると警察は味方に

警察「殴ったんですか?」

久山「あまりに激しく逃げるから捕まえただけです、殴ってないですよ」

田川「目撃者いんの?いないでしょ?こんな金借りて踏み倒している奴のいうことなんて

嘘ですよ」

室見「もう早く切り上げてくれよ刑事さん」

刑事「わかったわかった、書類書かなきゃだから」

そして釈放

警察官も人間で感情で動いている

実際安部より久山達の方が早かった、むしろ安部の取調室の方から怒鳴り声が聞こえてきてた

やはりお金を借りて返さない、そしてイベント開いているという内容にむかっ腹が警察もたったんだろう。

室見「ふう、あんとき殴ってなくてよかったなお前ら、もういいよ、帰ろう」

そして帰る三人

そして14日のイベント日内容はポーカーゲーム

前日の電話

久山「えーと、、、おたく明日のイベント安部君主催だけど安部君来ます?」

相手「来ますけど」

久山「借金あるんですけど、イベント自体中止にしたくないんで、前取り立てに行ったら中止になったんで、警察も来て、明日行くんで本人出してくださいね」

相手「いえ、すいません来ないでください」

久山「わかりました、普通にポーカーしに行きますよよろしく」

この日久山は一人で赴いた

場所は浅草昼三時

カランコロン(ドアの開く音)

久山「安部君います?」


相手「あの、、、お引き取りください」

久山「恨み買ってるやつでイベントしてんじゃねーよおっさん」

後ろから強面のおっさんが出てくる

おっさん「お前呼んでないのに来たら不法侵入だぞおら!!」

久山「表の張り紙にドタ参加歓迎って書いてあんだろ!!」

場がざわつく

久山「おい!!安部いんだろ!!?」

おっさん「おい警察呼んでくれ、お前とりあえずここからでろ!」

出る久山

久山「おっさん、イベント開催するやつの身元くらい調べないとよくないぜ」

おっさん「お前もうすぐ警察くるからな」

走って逃げる久山

警察沙汰は面倒だ

そして車でイベント会場の対向車線で張り込む

外からだがパトカーが三台警察官が6人くらい降りて会場の中に入る

写真を撮り久山は家路に着いた

友人に聞くとイベントは中止になったらしい

そして残る17日のイベント

渋谷にあるめちゃおしゃれなコワーキングスペースでボードゲーム

今回は一般人を巻き込みたくない久山事前にまた電話をかける。

受付のおねぇちゃん「はいもしもし」

久山「あー17の安部君のイベントなんですけど」

事情を話すと

受付「あの、、来ないでいただけます?警察呼びますよ」

久山「了解です、慣れっこなんでいいですよ、一応入口にいるんで宜しくです、あとここの会場の主、品川区のシェアハウス運営していますよね?安部かくまってるでしょ?両方伺いますよ」

その後

その代表の人から電話がかかってきた

久山「どうも」

代表「いや来ないでください、お願いします、安部とはうち無関係です」

久山「無関係じゃねーだろお前泊めてんだからよ、今写真送ったけど見てみろよ」

メッセで浅草のイベント会場にパトカーが集結している写真を送る

久山「一般人に迷惑かけたくないしさ?あんたが引導あいつに渡せばいいだけの話なんだよ」

そして、、、、、、そのイベント、、、、、中止

代表「皆様の安全面を考慮し、この度はイベントを中止しますまことに勝手ながらすいません」

そして一本の電話が久山に

友人Y「久山く~ん、、、、、俺あのイベント、、、、、楽しみにしてたのに、、、」

久山「すいませんねYさん、あっちが勝手に中止したんですよ」

とそれから安部もイベントを開くというより当たり前だがおいそれと開けなくなった

結果

「借金は取り返せなかった」

だが闇金ウシジマくんのいう通り法律を盾にされたら

金を貸したらそう貸した側の方が圧倒的に立場が弱いのだ

ただ主人公の久山は一般人

一般人でも必死になれば

お金を借りたにせよお金は返さなかったとしても借りた側もペナルティはついてくる。

まぁこの本の教訓は

「銀行以外お金は貸し借りするものではない」









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まと銭スピンオフ一般人がお金の取り立てをしてみた ヤック @yack

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