100番目の願い
藤泉都理
100番目の願い
連れ去って行く
願いをどんどん連れ去って行く
月明かり
星影
花明かり
町明かり
猛獣
海魚
渡り鳥
野虫
私の元から願いを連れ去って行く
願いが自ら進んで私の元から離れて行く
木の芽風
梅雨
迅雷
淡雪
大地
道石
小波
炊煙
100番目の願いもきっと立ち去って行くのだろう
そう思っていたのに
100番目の願いは傍に居続けた
今や熱も光もガスも核も消え失せつつある私の傍に
歓喜に打ち震え
悲哀に打ちひしがれ
どうか
どうか
100番目の願いも連れ去ってくださいね
私の鼓動が続いている間に
暁に願った
(2023.2.20)
100番目の願い 藤泉都理 @fujitori
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます