人類宇宙開拓記
高黄森哉
人類の空へ目指す歴史
第一章 生き物と宇宙
宇宙を目指したがる性質は自然界でも散見される。鳥はなるべく上空を飛ぼうとするし、キリンは空へ近づくために首を長く進化させた。人間や自然現象でさえその範疇にある。例えば、よく知られた慣用句の通り、人類と炎は高いところを目指すのである。
ではこれらの天辺に向けた指向性はなにゆえなのか。これは、兄上だからであり、当然、万物の持つ帰巣本能に由来する。人間などの生命やダイアモンドなどの鉱物の出身地は宇宙である。つまり、我々は宇宙から来たのだ。マグカップに入ったマグカップが外側に向けて跳躍する自然現象ににている。宇宙がマグカップだと仮定すると、マグカップの中にいる我々は、マグカップを目指すというわけである。だから、前述の理論に大きな欠陥があることが分かるだろう。我々は厳密には宇宙空間に存在していながら、多方で宇宙を目指していることになりかねないからだ。だから、この段落の考察はまるごと無駄なのである。段落だけじゃない。この章はこれで終わりだから、一章の約半分以上が無意味だったことになる。これは人間の一生に奇妙な相関がみられる。それは疑似相関だと、まことしやかに語られているが、まことしやか、とはつまり、まことらしい、という意味合いなので、字義通りに解釈すれば、それは本当のところは本当ではない、となる。
第二章 第三章 ロケット
第二章は第三章の内容を解説する。第三章はロケットについてでありこの章で語られることをこれから叙述していく。なぜなら、第三章はこのお話の根幹を成す内容であり、補足が必要と考えたからだ。だから、第二章ではあえて、第三章の内容をそのまま載せさせてもらう。第三章はお話の中核をなす内容なので、切り捨てるところはないと考えたからだ。
では、早速本題に入っていこう。と、その前に私からはこの章を読むうえで極めて重要な三点伝えておかなければならないことがある。これは理解のために必須である。しかし、そうすると、前述の文章を撤回せざるを得なくなるので伝えることは出来ない。だから、その重要な三点は読者には理解できないまま進めることになる。ご理解願いたい。
まずパーリとピーポがある。これは、私が伝えることが出来なかった三つの要点に詳しい。パーリとピーポは相補的な関係と言われ、合成することができる。また、これらを総括する内容にサンダンがある。これも、伝達し損ねた三つ押さえておきたかった説明に詳しく書いてある。ここまで読んでくれた読者に解説するまでもないと思うが、だから、サンダンに属するパーリとピーポはパーリーピーポーなのだ。となると、世の中の般若波羅蜜が判って来る。要するにサイエンスだ。オカルトサイエンス(隠秘哲学)に依存した理論を持つ素粒子類を加速装置で打ち出し、賢者の頭へ照射すると、のっぴきならない理由が胡乱に飛び出して来る算段である。
例えば、人間はロケットのペイロードの燃料を過酸化水素に定めたこと。他にもオッサン化痰壺や、カサンダパッソが含まれている。驚くべきことにこれらは猛毒なのだ。それは一体なぜなのか、それは般若波羅蜜に訊いてみよう。自ずと答えが幻視できるはずである。仮に出来ないなら、それは精神的欠陥なので、精神外科に通うこと。
これでロケットの基礎となる構造と理論は分かった。では、なぜロケットが必要なのか、第三章で解説する。
第三章 ロケットと人間の歴史
本来的に三章でやる内容を第二章で網羅してしまったので、三章では代わりに第二章の内容を復習する。第三章で解説するはずだった内容は第四章と第五章の二つに分けて再録する。これからは、本来的に第二章でやるはずだったことについてであり、現在の第二章の内容とは何ら関係はない。
さて、人類が空を目指した最古の記録は、大英博物館の展示によると、だいぶ昔のことだ。将来、人間となる物質が宇宙飛行し地球にやってきたところで、人類の宇宙への挑戦は完了していたことになる。しかし、そこから人類が、再び宇宙に進出するにはだいぶ長い時間がかかることになる。具体的なことは手元に資料がないので言えないが、大体、五十六億年先と、なぜか記憶にあった数字を適当にここに示しておこう。参考にするように。
そして、現在に至るわけだ。現在、いたるところで天空への挑戦が行われている。近年では、ペットボトルロケットなるものも登場し、人類が宇宙に行くことが、いかに普通のこととなったか知れるだろう。ロケット鉛筆すらあり、いまや、宇宙へ行くことは身近になってきている。
さて、時は、ライト兄弟が生きていた時代まで遡り、そこを経由した途端、突然、折り返し、ナサの発足まで跳ぶ。ナサといえば、ソユーズやライカ
そうだ。ナサはロケットを飛ばして、宇宙に行ったんだ。アポロ十三号やチャレンジャー号の成功は記憶に新しい。そういうわけで、人類の宇宙開発の歴史は『人類にとっては大きな一歩だったが、我々にとっては一歩だった』の言葉通りの発展を見せることになる。
第四章 人類の終焉とロケット
段々、人類と空がどうのから、ロケット開発の話になっていて、反発を覚えないこともないが、そんなことは実際、どうでもよく、人類とロケットの今後に論点をすり替え、このお話を閉めさせていただく。
ロケットというのは間違いなく行き過ぎた技術であり人間に大きな不利益をもたらすというのが、なんとなく化学的で、まことしやかであり、また賢く思われるような予感や気配がする。それは、今日の核兵器論調となんら変わらない質のはったりである。だが、私はあえてそういうことを言っちゃうのである。ロケットは間違いなく行き過ぎた技術であり人間に大きな不利益をもたらすのだと。
ロケットが事故を起こして、世界中の都市に落下したとする。これは、第三次世界大戦を引き起こし、人類の絶滅を促進するかもしれない。また、人類の宇宙開発を聞きつけた宇宙人が、我々をなんとなくで侵略し植民地支配するかもしれない。それにロケットやロケットをもてはやす風潮が自走性を獲得し、人類の文化や価値観、多様性を滅茶苦茶に破壊するかもしれない。あるいは、そんなことは起きないかもしれない。
〇
今、我々は分岐点に立たされている。我々は、高度に洗練されたが故に説明が放棄された技術と虚構レールを、またぐように立たされていて、どちらを進むか分岐させるレバーは、もはや手の届かない所にある。
人類宇宙開拓記 高黄森哉 @kamikawa2001
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