おまけ

 そういえば、ボレアリオスにはこんな昔話がある。


 数千年前、平和に暮らしていたボレアリオスだったが、ふと空を見上げると、そこには空を覆い隠すほどの巨大な隕石の姿があった。それはどんどん近づいてきて、遂にはボレアリオスのすぐそばまでやってきた。


 その時ボレアリオスは隕石を迎え撃つため、自身の秘めた力を全解放した。

「グガアアアアァァァァァァ!!!」


 ドガアアァァ!!

 ボレアリオスの身体から凄まじい炎のオーラが立ち上る。そして、ブラックホールのような勢いで息を吸い込み始めた。


 ギュルルルルゴゴゴゴゴ!!!!

 ボレアリオスの吸い込む音が響く中、やがてボレアリオスの口に、宇宙さえも吸い込んでしまいそうなほどの大きさのエネルギーの塊が現れた。そのあまりの大きさに、周りの空気が振動している。しかし、それでもまだ足りないのか、ボレアリオスはさらに力を籠めた。


 バリィイインッ!!!!

 ついに、その膨大な力が限界を迎えた。その瞬間、ボレアリオスは渾身の一撃を放った。


 ズドオオォォーーーーーーーーーーーンン!!!!

 ものすごい轟音と共に、太陽よりも遥かに大きな光輝く超高エネルギーの極太火炎放射がボレアリオスの口から発射された。その反動で直径数キロにも及ぶ巨大なクレーターができてしまった。ボレアリオスの放った極大火炎放射は巨大隕石を飲み込み、そのまま消し飛ばした。


 こうして地球の危機は救われたが、全力を出し切ったボレアリオスは深い眠りについてしまった。

 この話を思い出して、俺は思った。

「え……?ボレアリオスって、マジでやばいんじゃ……」

「グルッ?」

 ボレアリオスは不思議そうに首を傾げた。


 ……まあ、敵となって襲いかかってくることはないと考えて良いだろう。味方で本当によかった。

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ボレアリオス ちゃむ @BulkieCharge

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