忘れっぽい友人と過ごす、日常の世界で記憶の曖昧さが生じる不思議な一日。

この作品は、女性同士の微妙な関係性や個々の記憶の違いを巧みに描いています。記憶の曖昧さが物語の鍵となっており、「本当に何が起こったのか?」と考えさせるエピソードが面白いです。

忘れっぽい月乃と観察力鋭いミエコの対極的な関係が愉快であり、互いの欠点を受け入れつつも支え合う姿に目頭が熱くなります。

特に、ホラー映画のシーンが、日常の中に潜む不気味さをうまく引き立てています。

読みやすくて心地よいショートショートをありがとうございました。