第四十六首 倒すべき敵すら…

倒すべき敵すらいない俺のことキュアなんだったら救えんだよ



 悲哀の短歌。


 ヒーローが、ヒーローたる為には、敵がいなければならない。道徳、尊厳を軽視したわかりやすい思想、わかりやすい悪が用意されていなければ、ヒーローはそもそもヒーローと認められない。


 我々は何かと戦っている。なにかと戦わなければならない。戦うことを欲しているからだ。それなのに、現実には倒すべき敵すらいない。絶対悪が不在した世界で、ヒーローは誰を救うのか。

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短歌 星空ゆめ @hoshizorayume

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