繚乱

しじまにおちた恋の花

見果てぬ夢のカスミソウ


あなたの穢れが好きだった

貫く想いは月破れ

白さが焦がれた焼野原

嘘が闇夜を傷つけた


温もり悶え、声かすれ

僕は僕を貶める

償い悶え、慈悲を真似


道化の涙は濁り道

僕を知らずに

僕を壊して


千の花は咲き乱れ

万の恋は砕け去る


慈愛淫靡で、だしぬけに

悲嘆、悲哀のおしきせで

白き肌は浮き優し

胸に揺らいだ恋息吹

随分、僕を疎ましく

多分、僕を頼りなく


千の花は濡れ細り

万の恋は言われなき


僕は僕に不意打ちし

晩夏の匂いは恋隠し


















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詩吹 福山典雅 @matoifujino

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