概要
時神の託宣は二人の若者に何を託したのか。一九七〇年代からの伝言。
ここから物語は始まった。町山田の日月神社を通して「託宣」を出される若者たち二人。夏夫とあさひ。
第一話 夏夫
とある夏休みの日。不二夏夫はタイムスリップする。自分の家の歴史と自然発酵用の酒米、それらの謎を解く重要な役割を時神から仰せつかる。時神からの託宣は日月神社を介して無言で告げられ、暦人自身が現地で謎を解釈して答えを出すことになっている。夏夫は祖父の助けを借りて、時を操り、両親と同い年の青春の悩みと迷いを分かち合う不思議な夏を過ごす。
高度成長期の首都圏近郊に、二十一世紀の若者が時間旅行。スーパーカーとブルートレイン、ハマトラ・ファッションの時代が目の前に、伊勢と横浜と町山田、東京・晴海を結ぶ、世相と文化の交差点で、彼はその時代を読み解くことが出来るのか。本作は、この物語の世界観を
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