第11話

「やぁ娘達、そして息子よ。どうだった?父の演説は?」

「どうだった、と言われてもな。まず転移魔術を簡単に使うな」

「えー。これすごく便利なんだよ?」

「便利だからと軽々しく使う術では無いだろう……」


相変わらずこの人は……。


「久しいな、マーリン」

「久しぶりだね、セーベル。教師になってくれてありがとうねー」

「まったく、軽いやつだ。安請け合いすべきではなかったか……」

「そんな冷たい事を言わないでくれよ。僕と君の仲じゃないか」

「親しき中にも礼儀あり、と言う言葉を知っているか?」

「えっとぉ……我が息子よ。知っているか?」

「俺にふるな。わからないと答えるのが正しいと思うが?」

「いや、だってさ–––––」

「マーリン!!」

「ん?ちょっと待ってね。今意味を聞いてるから」


これが我が義父ちちか。情けないな。

それにしても、何やらセーベルの顔が険しいが………何かあったのだろうか?


「其奴は貴様の息子なのか?」

「よくぞ聞いてくれた!!そうとも!この子は私の自慢の息子なのさ!!」

「やめろ」

「なに!?なら尚更だ!娘は渡さん!!」

「?どう言う事だい?」

「気にするな。セーベルが勝手に言っているだけだ」

「ふむ、少しおもしr……ン゛ン゛違った。興味はあるが置いておこう」

「父さん、何かあったの?」

「『あった』と言うより、『ある』が正しい」

「「「「「?」」」」」


全員が首を傾げる中、マーリンは言う。

嫌な予感………。


「明後日になるけど、私が選んだ生徒で模擬戦をしてもらう事になったんだ」


「「「「「え?」」」」」


–––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––


セーベルと言う名は、「セーバー」と「サーベル」を組み合わせただけです。

特に深い意味はありません。

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七大罪と贖罪の鐘 夜ノ音 @as3sh3ertyu

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