第2話 白雪姫
ある国で、王様とおきさきの間に可愛い女の子が生まれました。
雪のように白いので「白雪姫」と名前が付けられました。
まもんかう、おきさきは亡くなり、新らしいおきさきが迎えられましたが、そのおきさきは、美しいけれど体が冷たい人でした。おきさきは不思議な鏡を持っていて、こうささやきます。
「鏡よ鏡。この世で一番暖かいのはどこ?」
すると、鏡が答えます。
「それはここですよ」
さて、白雪姫はとても美しい娘に育ちました。ある日、おきさきがいつもの様に鏡に聞くと、鏡は、
「ジブナ共和国ですよ」
と答えたのです。おきさきは、一人の観光ガイドをよんで、
「白雪姫をそのジブナ共和国に行かせ調査させなさい」
と命令しました。
観光ガイドは白雪姫を空港に連れて行きました。でも、どうしても美しい姫をジブナ共和国に行かせ、雪のような白い肌が黒く焼けてしまうのを見過ごすことができません。
「今すぐに姫の別荘に行きなさい」
観光ガイドは白雪姫にそういい、おきさきには、
「行かせました」
と、嘘の報告をしようとしました。でも、観光ガイドがおきさきの前にいる時点で嘘ということがバレてしまいました。
白雪姫は、ジブナ共和国で、小さい海の家を見つけました。七人の小人の家です。小人たちは、白雪姫が泊まる場所がないことにかわいそうだと思い、一緒に暮らそうと言ってくれました。
そして何日か経つと家に帰るために空港に行きました。
調査が終わった白雪は帰ってきておきさきに言いました。
「すごく暑くてとてもではないけれど住むことはできません」
聞いたおきさきは言いました。
「そう。それにしても随分あなた焼けたわね」
「はい!積極的に焼けに行きました!」
聞いたおきさきは
「せっかくの綺麗だった白い肌がもったいないじゃない!!」
と怒りました。
そこで、おきさきは魔法のリンゴをつくると、使用人の身なりをして変装をすると、白雪姫の部屋に行き、
「リンゴはいかがかね」
そう言って白雪姫に近づきました。
「まぁ、おいしそうなりんごね」
おきさきは白雪姫をうまく騙して、魔法のリンゴを渡すと、白雪姫は、魔法のリンゴを一口食べ、みるみる焼けていた肌は白い肌に戻りました。日が暮れると、何故かどこからともなく王子が訪ねて来ました。見ると、
「あれ?日付を間違えたみたいだね」
王子はそう言って、何事もなかったかのように帰って行きました。
後日、またどこからともなく王子がやって来ました。
「う〜ん、この世界では僕いらなくね?」
王子は独り言をブツブツと言い始め、
「僕はお役御免のようだから帰るね」
と言って、白雪姫たちの前へ二度と現れることはありませんでした。
白雪姫はどこかの国の人と結婚する予定でしたが、母と共にバックレて白雪姫は生涯独身で幸せに過ごしました。
——————————
ジブナ共和国とはアフリカ大陸にある世界で一番暑い国です。
昼間は暑すぎて蚊も飛ばないとか、飛んでいる鳥が失神するとか、プールが沸いて熱湯になるとか、びっくりなエピソードがたくさんあります。
改変童話 濡羽 天使羽 @Atsuha
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