戦士「……ドンマイ」勇者「……」

戦士「……まあ……なんというか……その……ドンマイ」


勇者「ドンマイの一言だけで済むような話では無いのですが……」


戦士「うん……あの……ドンマイ以外かける言葉が思いつかないというか……」


勇者?「……魔王軍から逃げて来たこの隠れ家には貴方と私しか居ないとは言え、この姿でいるのも結構大変なのです。それが貴方にわかりますか?」


戦士「……スライムの姿になったこと無いのでわかりません」


勇者(スライムの姿)「まあ普通わからないですよね!? なんなんですかこれは!? なんでスライムになっているんですか!?」


戦士「少し前までは少女の姿でしたけど」


スライム勇者「今はその話はどうでもいいんです! 気がついたらこの姿になっていたんですよ! あの魔法使いが何をしでかしたか知りませんか!?」


戦士「なにも、魔法使いの奴がやらかしたと決めつけなくても……」


勇者だったモノ「あの魔法使い以外に容疑者がいますか!? ここ最近で私に魔法をかけたのはあの魔法使いだけです、それにあの魔法使いの性格はあまり良く無いと思います、緊急時とは言え許可無くあんな魔法を使うなんて」


戦士「そこはよくわかる。あいつはちょっとヤバいところあるから。でも流石にスライムになる魔法を使うとは思いたく無いんですけどね」


スライム?「それより、あの魔法使いが今どこに居るか知りませんか!? 早朝に用事があると言って出かけてから未だに帰って来ないのですが!」


戦士「平日だから多分仕事に行ってると思いますよ」


勇者スライム「……就職していたのですか、あの魔法使いは!? 絶対に社会生活に向いてないような性格なのに!?」


戦士「いや、それは言い過ぎだと思いますが、もしかして割と怒ってます?」


スライムマン「怒ってますよ! 最早勇者要素が殆どなくなっていってますから!」


戦士「本当だ、殆どスライムの要素しか無い」


スライム(勇者)「これ戻りますよね!? ずっとこのままは嫌ですよ、本気で!?」


戦士「でもこの姿なら勇者だとバレずに撤退できますよ。ポジティブに考えましょうよ」


スライム英雄「その後、魔物の姿でどうするんですか!? この姿のままなら討伐対象になりますよ!?」


魔法使い「昼休みになったんでそろそろ移動しますよ。スライムの姿には慣れましたか?」


スライムヒーロー「やっと戻って来ましたか魔法使い!? もしかしてわざとスライムの姿にしたのですか!? 何故スライムの姿にしたのですか!?」


魔法使い「スライムの姿にした理由は趣味ですね。それとも自我の無い液体にした方が良かったですか?」


戦士「外道だ、外道がいる……」


勇者(スライムの姿)「ぷるぷる……ぷるぷる……」


戦士「精神がやられてる……」


魔法使い「あまり時間が無いので行きますよ」


勇者(バケツに入れられた粘液の姿)「ぷるぷる……」


戦士「……ドンマイ、勇者」




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戦士「闘技場で金溶かした」 メタル10 @ten1579

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