おまけ
最後のおまけ。
ジャンルも製作年代も問わずにひたすら映画をたくさん観ていると、『大好きな作品』がとてもとても増えて、まったくもってどれも甲乙つけがたい大好きな作品ばかりになる。
だから私は「へぇ、映画好きなんだ。どの映画が一番好きなの?」と質問されるのが苦手だ。大渋滞に巻き込まれたかのように、何を言えばいいのかわからなくなる。
そんな時は「好きなのたくさんあるんだよね。あなたはどの映画好き?」と尋ねて、そのジャンルの好きな映画をあげるようにしている。その方が話が弾むしね。
でもこういうエッセイのように好き勝手に映画を語っていい場合は別だ。大好きな作品の中から一つ紹介するものを選べばいい。
ひとつ映画を紹介しよう。知ってる人もいるかもしれないが、たぶん知らない人の方が多いだろう。B級でもなくD級というのがちょうどいいくらいの作品である。
『キラー・コンドーム』(1996年・ドイツ)
名前のとおり、コンドームが男性のアレを食べるホラー映画である。
高校生のある日、部室に行くと後輩が1本のレンタルVHSを持っていた。なんで彼がそれを借りたのかはもう忘れてしまったが、吹き替え版の『キラー・コンドーム』だった。
本当は又貸しはレンタル契約違反なのであるが、その日私はそのVHSを後輩から借りて帰った。
でね、まぁ内容自体は上記のとおりでくだらないんですけど、主役について凄い覚えてるんですよ。
マカロニ刑事って名前で、男性がイチモツ食われる事件を担当することになるところから始まるんです。
で、くそカッコイイ独白するんですよ。
「俺は、マカロニ刑事……」
って。めちゃくちゃ渋い声で。吹き替え版ですからね。めっちゃ渋い良い声です。
しかも、マカロニ刑事はゲイで巨根です。もうキャラ設定の二郎ラーメンですよ。
ラストバトルなんてね、まっ裸のマカロニ刑事がキラー・コンドームにイチモツ食われないように、必死に戦うんすよ。あとちょっとイイ感じになった男娼の美青年との淡い恋もあったりしてね。ほんと名作D級映画です。
ヤバいでしょ? みんなちょっと観たくなっちゃったでしょ?
フッ……残念ながら、この作品は絶盤です。
なんで紹介したかって?
SHIBUYA TSUTAYAに、VHSは置いてあるからだよッ!(伏線回収)
まぁ私は大人になってからプレミア値になったセル版のDVDを買いました。
というわけで、そろそろ1万字になってしまうので、私の映画への偏愛エッセイもここらへんでお開きです。
みんながこれを読んで少しでも「映画、久しぶりに観ようかな」って思ってくださることを祈ります!
映画って本当に良いものですね。さよなら、さよなら、さよなら。
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少しでも笑っていただけましたら、星★の評価をいただけますと拙者大喜びし候ふ。
あと他にも色々書いてます。
「ニューシネマパラダイス」って映画論語るには名前つけとけばいいと思ってるだろ!正解ッ! 笹 慎 @sasa_makoto_2022
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