mission5 雪葉の過去

クラスメイトの日向陽。彼は怪盗ソレイユでもある。次の日、

   ピンポーン

「はーい。」

   ガチャ

開けた所に陽がいた。

「えっ?」

「雪葉ー!学校一緒に行こうー‼」

「え…」

「あら雪葉。仕事仲間さん?友達なの?」

「そんなところ。」

「初めまして!」

「ふふっ、いってらっしゃい。」


「やったー!一緒に行ける!」

「な…なんで私と?」

「いや、パートナーだし。」

「はぁ。まあ嬉しかった。 パートナーと隣の家なのは。」

「だね!」


 ヒュッ

「!危ない‼」

「え?」

 ガキン!

「ふう、危なかった~。」

「な…何?今の…」

「多分、この間の闇夜の手下か何かだと思う。」

「……」

「ん?雪葉、どうしたの?」

「い、いや、何でも。」

「そう?なら良いけど。」


学校から帰ると、アルセーヌ様からの緊急の指令が出ていた。闇夜が決闘を申し込んできたとのことらしい。

「すぐに行かなくては!」


指定の場所に行くと、闇夜と先に着いていたソレイユ…陽がいた。

「相棒さんのお出ましかな?」

「ええ。今来ました。」

「ちなみに君達が勝ったら、能力スキル、闇を持っている、この子、あげるよ。」

「助…けて…」

「すぐに助けるから、待ってて。」

「じゃあ、早速始めるか。」

「…行きます。」

 シュッ

いきなり刃が飛んできた。私はとっさによけた。

「…!っ…」

「危なかったね~。あれ、当たってたら君死んでたよ。」

「「…!」」

毒が塗られているのだろうか。けど考えている暇もなく、闇夜は容赦なく次々と飛ばしてくる。

「どんどんいくよ!」


しばらくして、私は、体力が減ってきていた。

「はぁ…はぁ…」

「あら?大丈夫?体力がもう無いんじゃない?」

「ネージュ、大丈夫?」

「ええ。まだ、行…け…」

 バタッ

「ネージュ‼」

「やっぱり大丈夫じゃ無かったみたいだね。とどめでもさしとく?せっかくだし。」

正直、私は死を覚悟した。けど…

 ガキン!

「…ソレイユ?」

「任せろ、俺が守ってやる。」

「止めて…」

「え?なんで…」

「私は、また守られて、大切な人がいなくなってしまうのは、もう…耐えられない…」

「え?」

「私のお父さんは、昔、私が私の髪を求めてさらわれた時に助けてくれた。けど、私だけ逃げることになって、その日からお父さんは消息不明。だから、私はまた、誰かに守られて、大切な人がいなくなるのが、怖い。だから、私なんか…」

気持ちが溢れて、どうしようもなくなっていた。気持ちを伝えたはず、なのに…

「分かった。守ってやる。」

「え?なんで…」

「大切な人がいなくなりたくないんだよね。だけどさ、俺は、雪葉を、守りたいんだ…よ‼」

陽は、私を狙って飛んできた刃を弾き飛ばした。私は何だかおかしくなってしまった。はぁ…だから、

「だから私は、そんな性格のあなたを嫌いになれないんだよ。陽。」

「え?…‼」

「?」

何故か陽は私の顔を見るなり赤面した。……何故?

「ふーん。話している間に体力も戻ったみたいだけどさ、君たちは私に勝てない。」

「そんなの、やってみなきゃ分かんないじゃあねえのか?」

「そういえば、さっきの赤面した理由、何?」

「雪葉微笑んだでしょ。その顔が可愛かったから。」

「……陽、第二ラウンド、行くよ。」

「言われなくてもそのつもりだってーの‼」

「それじゃあ、こっちも本気でいくよ‼」

「「「はぁぁ!」」」


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怪盗少女は心を奪うが奪われない 雷空 瑠璃 @Supairaru

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