道の行く先

綿菓子

第1話 始まり

どうした?こんな夜中に...眠れないのかい?

なら、昔話をしてあげよう。

それは、とても昔の事じゃった...

ある洞窟に、神様が祀られているという祠があるという話を聞いた子供が、気になって入ってしもうた。

洞窟の中は薄暗く、右も左も分からんだ。

「祠ってどこなんだ?神様居るのかなぁ」

トコトコ歩いておると、「グオーーッ」という恐ろしい声がした。その声に子供は、ビクビク震えておった。

「い、今の声はなんだ!?何かいるのか!?」

それに答えるように、また、「グオーーッ」という声がした。

子供は、怖くなったが、暗くて来た道も分からなかった。

だから、その声を頼りに歩くことにした。

前へ右へと歩いてゆき、どんどん声が近くなる。すると、パッと灯りが着いた。

そしたら、目の前に祠があった。祠には、仏の像すらなく、ただ、模様のついた石が置いてあった。

すると、すぐ後ろから、先程聞こえていた声が聞こえた。その子供は、怖くはあったが、それと同時に、この祠に導いてくれたのだとも思った。

だから、後ろを向いた。すると、そこには、真っ黒の今まで見たことないような獣がおった。

その獣は、見た限りで八尺はあり、獅子のような鬣を持っており、そして、なんとも言えんような威圧感があった。

子供は恐怖で震えておったが、それでも、連れてきてくれた感謝を伝えた。

「ここに連れてきてくれて、あ、ありがとう!」

それと同時に、質問もした。

「貴方は、神様?」

それを聞いた獣は、「グルル」と言って頷き、闇の中に消えていった。

その後、子供は気を失った。そして、目を覚ました時には、洞窟の前で倒れておった。

確かに洞窟に居たのに、なぜここにいるのか分からなかった子供は、また入ろうかと思うたが、もう陽が落ちてきており、早く帰らないと叱られる!っとその日は帰っていった。

そして、家に帰った子供は、母親にその獣について話した。

すると、母親は、「それは神様です。帰してくれたということは、気に入られたのですね。」と言った。

それはそれは悲しそうな顔で。

今日はもう遅い。続きはまた今度じゃな。

おやすみ

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道の行く先 綿菓子 @cottonapple_

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