第4話 愛辺杏梨の物語。

『杏梨の好きな人駒なんだよっ、築けよバーカ!』


えっ、いまなんて?

今この瞬間。私の好きな人は偽の親友、近本飛亜の口によってばくろされた。


『えー!お前駒好きなんか?!やばー!』

『うそん、やばめ』『がちの方?』『がんばー』


口々にクラスの奴らに冷やかされる。


『ちっ、ちがうから…わたし好きな人いないから!』


あぁまた嘘言っちゃった。でも誰も傷つかないから。いつからか傷ついてボロボロになってしまった私の心は、嘘でしか守ることができなかった。

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