【甘塩甘感】甘いものに塩をかけるとさらに甘く感じるのってなんでなんだろうね

後書き

この作品を最後まで読んでくださってありがとうございます。

この作品は百合やGLガールズラブ、つまり女性同士の恋愛か登場します。

百合、GLの作品カテゴリは、あまり定義が狭くなく、女性同士の恋愛や親密な関係が書かれるジャンルです。

このジャンル自体には男性向け、男性目線の女性像で書かれている作品も多くあり、現実の女性とは異なるファンタジーな女性も多く登場するものと思います。

しかしながら、本作を最後まで読んでくださった方なら、この作品が男性向けではないことは何となく、くみ取ってもらえるかもしれません。

この作品を書く上で、LGBTQIA+について自分なりに調べ、主人公やヒロイン達についてどういう状況にあるのかを考察して書いています。

そのため、よくある男性向けに書かれた百合作品やレズ作品とはひと味違う、現実の世界の女性の等身大を書きたくて、女性の価値観や女性目線の現実についてこの作品内に多く投影しようとしています。

男性からしても、そして女性からしても、受け入れ難い部分はそれなりにあったかもしれません。

作者としては、本作が現実の社会について何かしらを考えるきっかけになれば幸せです。

主人公について

本作は長身で基本的に男装の、声が低くイケメンな女の子である三嶋梨律みしま りつ、リッくんが主人公です。

リッくんの服装やメイクは思春期時代のトラウマによって男装が中心で、女性的な服装に関しては心のどこかに抵抗がある人、として書いています。

ちょうどテレビタレントの女装家の方々の正反対、男装家というものになります。

LGBTQIA+の中の＂T＂トランスジェンダーの中でトランスヴェスタイト(異性装)というものにあたります。

ただし、自身のことは女性であると認識しているので、性自認としてのトランスジェンダーではありません。

リッくんは基本的には男性に対して性的指向がありますが、同性であるゆうちゃんこと北嶺夕禾きたみね ゆうかとのルームシェアをきっかけに、彼女の魅力に惹かれ同性の恋人になります。

いつかゆうちゃんとリッくんの馴れ初めとかも書きたいですね。

話を戻すと、リッくんはLGBTQIA+の中の＂L＂レズビアンの状態でもあり、元々異性に対して性的指向が向いていたので、＂B＂バイ・セクシャルであるとも言えます。

今後彼女がゆうちゃん以外の人を好きになることがあるかは分かりませんが、本編の状況でいえば、レズビアンでもありバイ・セクシャルともいえなくはないでしょう。

こういう人が、世の中にはおそらく少ないですがゼロではない。

それが近年、インターネットの発展によって、確実に存在していることが世界的にわかってきて、現行制度や価値観の見直しが必要な段階にあるというのが現在だと思っています。

そして、本作の主人公のように、同性や両性を好きだとしても、特別なパートナーとの関係を大切に想う心があり、異性を好きな人と何ら変わりないこと。

決して精神病や犯罪者などではなく、同性なら誰でもいいとかでもなく、受け入れられないような人格を持っている訳ではありません。

そのことを心に止めて、その人たちが同じ人間なんだと受容できる広い心をまずは持って欲しい。

そして、少ないからといって、ゼロではないので、必要な措置を講じないのは、すなわちその人たちの人権を蔑ろにしているという状況です。

価値観がアップデートされていない古いままの現行制度の不備を、社会的な問題として受け止め、変えていく必要があるという認識へ繋がってくれることを心より願っています。