竜と人。時の流れは違えど共に過ごした日々は忘れない。

死が近い竜と若い学者の会話によって物語が進んでいきます。

2人の軽快なやり取りが面白くてあっという間に読み終えてしまいます。
学者の青年が竜本人から神話の真相を聞き出しているのですが……その光景がなんともシュール。
2人の会話だけで彼らの住む世界を想像することができるのもこの作品の素晴らしいところだと思います。

生きてる時間の尺度が全く異なる両者ですが、その交流はとても温かくて不思議で……。かけがえのない一瞬だと思わせてくれます。

物語の最後は竜の渋くて格好いい言葉で締めくくられているので必見です。