孤島のシャボン玉

Rotten flower

第1話

その惑星ほしは、いつものように争いが起きては犠牲が出ていた。

その惑星ほしの限界は迫ってきているということも知らずに。


ある男が言った。

「この世界にはまだどこかに安全で、綺麗で、移住可能なところがあるはずだ。」

男は周りから笑われてたが、それでも男は探し続けた。

男は探しても探しても見つからず、諦めることを考えていたがそれでも諦めなかった。

男は色々なところを訪ね、何度も失敗した。

それでも諦めない彼は周りから「変な人」と見られるようになった。


その孤島には誰も、何も住んでいなかった。

その孤島では不思議なことにシャボン玉が浮いている。

孤島はシャボン玉と喋り続けてもう飽きそうになっていた。

それでも唯一の話し相手であるシャボン玉とはずっと話し続けていた。


男は池の中や洞窟の中など全てを探したが一向に見当たらなかった。




その孤島は浮いていた。

その惑星ほしを見下すように。

そして、シャボン玉は孤島よりも高いところからその惑星ほしを見ていた。

惑星はこうシャボン玉に話しかけた。

「もうそろそろ見つかったほうがいいと思うんだけど。」

シャボン玉は孤島に向かってこう言った。

「彼のような存在はここにこない方がいい。」

孤島はシャボン玉の言うことがよくわからず、

「でも、僕の島に来たって何も変わらないじゃないか。」

シャボン玉はこう言った。

「争いが収まっている現在いまは、ああいう行動力のある人が少ないんだよ。」

その後に、シャボン玉はこう呟いた。

「昔も、上は言うだけ。下は従わされているような状態で行動力のある人なんて少なかったけど。」

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