坊ちゃんの美しさ
- ★★★ Excellent!!!
その成り立ちからして超人的ですよね。
構想三日、執筆ひと月ほど。しかも手書き。
確かにこの無駄のない畳みかけるようなスピード感は、後に王道となる(いまはどうだか知らず。多分ないとおもわれますが
)筆が乗ってきたら一旦擱く、という筆法では決して産み得ないものですね。
それでいて、この完成度。
末尾の「だから清の墓は小日向の養源寺にある」の「だから」は日本文学史を通して、もっとも美しく、もっとも効果的な接続言であると井上ひさしは讃歎されています。
その美しさとはなにか、ぜひ感得していただきたいものです。