第13話

 カランカランと『Alice』の戸の鈴が鳴る。グランマが黒猫の姿のまま丸まっていて、「いらっしゃい」と声掛けてくれた。シャム猫のメリーには先に『Alice』に向かってもらっていたので、グランマの横に不服そうながらもグレー猫のノグもいた。


「メリーさんから聞いていると思いますけど、被害者のことを教えてください」

「ええ、いいわ」

「グランマ、私から説明致します」

「では、ノグお願い」

「はっ」


 そう言ってノグはグランマに一礼すると、ノグはオレの方に向き直り、淡々と話し出した。


「それぞれが見つけた被害者の数は、グランマが二人、私が四人、メリーが一人だ。年齢は下が五歳から上は八十歳まで多岐に亘る。年齢の詳細はいるか?」

「いや、今はいい。最初はノグの話したい様に話してくれ。疑問があれば後で聞く」

「分かった。続きを話そう。性別もバラバラで、居た場所も商店街付近ではあるが、正直人流が多いから偶々そこで見つかっただけだと思える。被害者を少し尾行したが、少なくとも私が見た分には『共通の店に出入りしていた』などということはない。今回の巡回で犯行現場の残滓は確認出来ず、また魂の変えられ方に法則性はなかった。個人的には無差別かつ愉快犯に思える犯行だ」

「なるほど。ありがとう。」


---


※打ち切りとすることにしたため、ストーリーのみ記載。


 犯人について考察する央介。しかし、検討はつかず、特定のための手段も思い浮かばない。


 月曜日学校で芽衣に話しかけることができず、何もしないまま一人で帰宅。火曜日に葵が復帰。芽衣と談笑する様子をただ横目に見る央介。


 次の日、芽衣が病院に運ばれたと先生に告げられる。芽衣の自宅に電話し、病院にかけつけ、意識のない芽衣と対面する。後悔する央介。涙を流す自分に気付き、「人を好き」という今まで見ようとしてこなかった自分の感情に向き合う。


 その足でAliceへ向かい、鏡の中で芽衣の魂に触れる。そこで必死に芽衣の形を復元しようとする。そのとき、火曜日の芽衣の記憶が流れ込んでくる。


 神谷に頭を下げて協力してもらい、犯人をAliceに呼び出す。犯人は葵。葵は自分の魂で練習をしてたため、何度も昏睡と覚醒を繰り返していた。神谷の魂を自分を好きになるように変える術を得るため。葵はAliceに鍵を返し、時間は幕を閉じる。


 しかし、葵に鍵の存在を教えた黒幕がおり、央介はまた鏡の世界のお話に巻き込まれるのだった。

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鏡の中にお返しします チン・コロッテ@少しの間潜ります @chinkoro

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