第二話! 生成!新たなる武具!

「来ます!回避を!」


少年は振り下ろされている拳を避け、地面に刺さった拳に斬撃を加える!


切断され後ろに引き下がった石像は体勢を戻そうとしたそのタイミングで!


少年は飛び上がり!頭部から一刀両断せんと剣をふるう!


が!


「浅いです!致命傷には…」

「ぐっ…」


石像は体の表面を変形させ剣戟しつつ取り付いた少年に弾を放つ!


「まずいです!」

金剛魔術アルマースマギアNo.3チスロトゥリー防御シート!」


ピシピシピシッ!!


光弾はすんでのところで魔道具から放たれた盾により防がれる!


「やっかいですね…さっさとしとめましょう!ご主人様!」

「あれを使う!」

「ではまず動きを止めましょう!ご主人様!」

金剛魔術アルマースマギアNo.2+0チスロ.ドゥバァノーリ強化拘束ウクレニプレニユアグラニチェーニエ


魔道具から沢山の光の縄が放たれ巻き付かせ地面に括り付ける!


「解放せよ!聖剣の権能!放たれろ!束ねられし輝ける約束された勝利よ!」

「受けるが良いでしょう!」


剣は刀身が展開されて金色の光が放たれてゆく!


(技名を決めていませんでしたね…約束された勝エクスカリ…さすがにまずいですね…決めました)

「バラバラにしますよ!」


「放たれろ!時空を超えし斬神の機械チェーン・ソー!!!!!」


金色の光に触れた箇所から巨大な石像は切断されてゆく!


一刀両断!


石像は綺麗に二つに分かれ!爆散する!


「やりましたね!ご主人様!」

「あぁ!」


そう相槌を打った瞬間、体が平衡感覚を失いふらつく


ふらついただけではなく体から漆黒の鎧を構成してた物が粒子となり離れてゆく


「お疲れ様でした。ご主人様」

このマキアの声が聞こえた瞬間、視界は真っ暗となり体が倒れていった




ふと、体が癒えたのか目が覚めると少し混乱しながら医務室に運ばれて、自分が処置されていたことに気づく

「やっと目が覚めたようですね…」

医務室の担当が話しかける


(ご主人様!お目覚めですね!)

担当が遺跡ダンジョン内部で倒れていたところを回収したという話をされている中マキアの声が響く


(すみません…このようなことになるのは想定していませんでした…)


脳内に響く声に念じるようにして返答する

(そうか…戦い方は教えて貰ったがそれ以外も色々教えてもらうからな)

(分かりました…話せる範囲で話していきたいと思いますご主人様)


「ま、とりあえずもう異常とかはないから出てっても大丈夫よ」

「ありがとうございます」


(さてご主人様。とりあえずどうしますか?)

(一旦帰宅する)

(分かりました)


扉を開け部屋を出た所に見覚えのある男が立っていた

「やぁ…ヒカサ」

「げっ……ペトロフ…」

「げっとはなんだ…酷いじゃないか…俺たち親友だろ?」

「お前みたいなやつと親友になった覚えはないぞ」

「お前ダンジョンの奥で倒れてたみたいだな……」

「それがどうした…」

「ざまあないな……ふっ…」

(ムカつくやつですね…)

(こういう奴は無視に限る…)


「おい!待てよ!ヒカサ!」


(めんどくさかったですね…)

(あぁ…)

(ここなら他の人は来ませんか?)

(そうだ…来ないはず……)

(では…変身!)


体から溢れるように粒子が現れ人型の姿を取るように形作られ最終的に少女の姿へと変わる


「ということでこっちの姿の方が話しやすいですよね?」

「そうだな」

「ご主人様には質問が沢山あると思うので答えていきますよ!本来なら融合した時に伝えれば良いんですけどね…戦闘だけにしとかないと脳が焼かれちゃいますからね…」

「じゃあまず…お前は……なんなんだ?」

「うーん…難しい質問ですね…なんでしょう……とりあえず聖剣ってことにしといてください」

「では何故俺の事をご主人様マスターと?」

「それはですね…ちょっと…お話できません…」

「…」

「すみません…」


ガシャーン

突如ものをぶちまけたような音を大きくしたような音が響く!


「何が……!?」

「敵です!」


少女の形を取っていたマキアは粒子となりまた体に融合する

「奴らは遺跡からは出ないはずじゃ…」

「私たちを狙ってきてるのかもしれません!」

「なっ……」

「行きますよ!ご主人様!」

「逃げた方が…」

「行きますよ!」


体を勝手に動かされる

逃げ惑う人をかき分け暴れ狂う人間の二、三倍の巨体を持つ石像の元へと連れてかれてゆく!


「無理やり動かしてすみません!」


石像は彼を認識すると動きを止め……次の瞬間!攻撃を始める!


手を潰そうと振るわれ、それを回避し、剣をとりだ…


(取り出せないぞ!?マキア)

(精神的な問題です!決意をしてください!)

(決意…そう言われてもなぁ……)

(いいから早く!)


守る…否、勝つ…否、


戦う!


その決意が出来た時!宙に聖剣……否!


槍!聖槍が生成され!彼の手に収まる!


(これは……!?)

(聖槍…ロンギ…なんでしょうね……まぁ槍です!槍!)

(そうか…)

(目撃者はいないです!思いっきりやりますよ!)

(……あぁ!)


またしても振るわれた腕を回避し!


槍に回転をかけ!


勢いを増させた切断を!放つ!


ズサッ!

石像の腕は切り落とされる!

(やりましたね!このまま貫きますよ!)

(そうだな!)


切断した勢いを活かし、踏み込み、槍を最大限の力で刺し、貫く!


(技名は…悩みますね……)


貫かれた石像は爆発四散し跡形もなく消滅する!

(よし……)

(安堵するには早いですよ…ご主人様)

(どういうこt…)

(ご主人様!回避を!)


いつの間にか現れていた石像…否、彼の鎧に近い形態へと変貌した存在だった!!


(切り落としたら切り落としたでこうなるんですか……めんどくさいですね……)

(こうなったら…あれ使うぞ!マキア!)

(ですね…いきますよ!)


『変身!』


槍は縮み、クナイといった武器に変形させ!


眼に刺し込み!引き抜くことで!


鎧を形成する粒子が生成されてゆく!


「少し…形状が変わったな……」

「得物が違うんです!こんぐらいしちゃってもセーフです!」

「そうなのか…まぁ……いくぞ!」

「はい!」

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金剛魔術 ケモマメ @kemomame

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